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形態検査学教育~熟練者がもつ「目」の暗黙知を知覚心理学から解明する

研究課題

研究課題/領域番号 23K17630
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分9:教育学およびその関連分野
研究機関森ノ宮医療大学

研究代表者

小林 彩香  森ノ宮医療大学, 医療技術学部, 講師 (40784822)

研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワード細胞検査士 / 教育 / 視線計測 / 臨床検査技師 / アイトラッキング / 視覚 / 形態学 / 認知心理学 / 暗黙知 / 周辺視
研究開始時の研究の概要

本研究は、「形態検査学の学習理論を知覚心理学アプローチにより再構築する」ことを目的としている。即ち、形態検査学において最重要である「視覚」の部分を基礎に据え、知覚心理学のエビデンスに基づき形態検査学の学習現象を解明・説明し、教育手法を完成させることを目指す。形態検査は、ヒトの目(視覚)で画像を確認するという主観的な検査であり、作成された標本1枚から最大限の情報を得られるかどうかは標本を観察する観察者の力量に右される。本研究は、知覚心理学のエビデンスを用いて、熟練者の最適な「視覚」を定義、教育プログラムを開発する。

研究実績の概要

形態検査は診断に不可欠であり、診断件数が増加する中、検査者の退職により後継者の育成が急務である。特に細胞検査士の資格取得は難関であり、スクリーニング技術の習得には多大な時間と労力が必要である。現在の教育方法は主に経験に基づくものであり、視線動作やアルゴリズムについての研究が不足している。本研究では、熟練者と初級者の技能差を可視化し教育に応用することを目指している。
初年度にあたる2023年度は、非接触型眼球運動計測装置・システムを購入し、本試験前の条件調整を行った。視線の軌跡を解析する手法については、視線の滞留時間と、凝視する時間が長いポイント(AOI; Area of Interest)を主軸に、瞳孔経にも注目した。標本4パターン(同定2パターン、スクリーニング2パターン)を用意し、経験の異なる細胞検査士と細胞検査士を目指す学生に観察させ、その際の視線計測(アイトラッキング)を行った。被験者は、経験年数5年以上6名、細胞検査士合格直後の者8名、細胞検査士を目指す学生5名とし、非接触型眼球運動計測装置・システムを用いて、最初の注視、滞留時間、注視回数、スクリーニング時間等のデータを取得した。観察後に、標本の見方をインタビューし言語化した情報を蓄積した。このデータを解析し、熟練者と初学者の標本観察の差異を統計的に解析した。熟練者の中でも、経験年数や日常業務での時間によって、差異が見られたため、今後関連性について検討する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度にあたる2023年度は、非接触型眼球運動計測装置・システムを購入したが、接続する顕微鏡カメラの修理に時間を要した。結局修理できず、顕微鏡カメラ総入れ替えとなったため、データ収集の開始までに、約3か月の遅れが生じた。その後は、順調に被験者のリクルートを進め、視線計測データの収集を行っている。今後、さらに熟練者の視線計測データを収集する予定である。

今後の研究の推進方策

基本的には、当初の計画通り、熟練者の視線データの収集をすすめていく。顕微鏡カメラ故障の遅れを調整するために、早急に熟練者の視線データ収集日を設定し直した。このため、2024年7月には予定の被験者数を達成する見込みである。また、事後アンケート調査結果をテキストマイニングにより分析する。計測結果をまとめ、学会にて報告を行い論文化する予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-07-04   更新日: 2024-12-25  

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