研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、「感覚間一致」という現象を切り口に、ヒトの言語の進化的起源を探究する。感覚間一致とは、異なる処理ドメインを持つ情報間(特に視聴覚感覚間)に類似性・一致性を知覚することをさし、認知科学、進化心理学などの領域で、ヒトの言語の進化的・発達的な基盤の一つとして高い注目を浴びている現象である。本研究では、チンパンジーを主たる対象とし、かれらの感覚間一致研究の成果をもとに、新たな展開にすすめる。具体的には、個体レベルの認知研究から脱却し、感覚間一致研究をある種の「社会実験」にまで拡張し、「共創的表象」の創発プロセスを明らかにする。