研究課題/領域番号 |
23K17650
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分11:代数学、幾何学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
今井 直毅 東京大学, 大学院数理科学研究科, 准教授 (90597775)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2025年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 志村多様体 |
研究開始時の研究の概要 |
志村多様体は,モジュラー曲線の一般化であり,整数論において様々な重要な役割をはたす代数多様体である.一方でプリズムとは,普遍的 p 進コホモロジー理論を構成するために Bhatt-Scholze によって最近導入された対象である.本研究の目的は,志村多様体の整モデル上に普遍的なプリズム捻子を構成し,それを用いて,志村多様体の整モデルの特徴づけや志村多様体の一般化について調べることである.
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研究実績の概要 |
志村多様体の整モデル上の普遍的なプリズム捻子の存在に関する Pappas-Rapoport の予想を志村多様体がアーベル型で p でのレベルが超スペシャルである場合に考えた.まず,p 進整数環上滑らかな形式スキーム上のプリズム的 F クリスタルに関する淡中的な圏同値の理論を整備した.さらにそれを用いて志村多様体がアーベル型で p でのレベルが超スペシャルである場合に,整モデル上の普遍的なプリズム捻子を構成することができた.さらに,普遍的なプリズム捻子を用いて整モデルの特徴づけを与えることができた.従来の特徴付けは志村多様体の整モデルの塔に関するものであったが,それらとは異なり,各レベルごとに志村多様体の整モデルを特徴付けることができた.またプリズム的 F クリスタルに対するクリスタル-De Rham 比較同型を構成し,それを用いて Lovering によるクリスタル実現関手との整合性を証明した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
志村多様体がアーベル型で p でのレベルが超スペシャルである場合に満足できる結果が得られたため順調に進展しているといえる.
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今後の研究の推進方策 |
志村多様体がアーベル型で p でのレベルが超スペシャルである場合に構成した普遍的なプリズム捻子がプリズム的 F ゲージに精密化できるかについて考える.また p 加除群のモジュライスタックと志村多様体の整モデルの間の関係についても研究を行う.研究集会に参加し,数論幾何に関する情報収集を行う予定である.
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