研究課題
挑戦的研究(萌芽)
アト秒に到達した極短パルスレーザー技術により,光電子放出過程における電子分極,電子散乱や電子波束形成など超高速量子現象が実験的に追跡できるようになってきた。しかし,アト秒の極短パルス性は,必然的に広いスペクトル幅を持つことを意味しており,電子バンド構造まで分解しながらアト秒スケールの光電子ダイナミクスを追跡することは不可能だとされてきた。本研究の挑戦は,極短パルスを利用する従来の発想に捉われない時間領域への新たなアプローチによって,この常識を打ち破ることである。これを実現する時間領域へアプローチする新たな手法として「位相分解光電子分光」を完成させる。