研究課題
挑戦的研究(萌芽)
元素の存在量や存在状態を調べることは,物質の機能や構造を理解するための根幹であり,今日までに様々な分析手法が考案されている。例えば定量法として発光分光分析法や質量分析法などがあり,化学状態を知る方法(化学形態分析)として紫外・可視・赤外分光分析や放射光施設を用いたX線吸収微細構造分析などがある。マクロ量の試料があれば多くの分析法が適用可能だが,極微量になると化学形態分析は格段に難しくなる。一般にトレーサー量の試料に対しては,吸収や回折など通常の分光学的方法を用いて構造情報を得ることはできない。本研究の目的は放射性同位元素(RI)を用いた高感度定量分析法に化学形態分析を付加することである。