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スノーライン検出を目指す超軽量望遠鏡の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K17695
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分16:天文学およびその関連分野
研究機関国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

中川 貴雄  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 専任教授 (20202210)

研究分担者 後藤 健  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (40300701)
研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
キーワードスノーライン / 軽量望遠鏡 / 宇宙望遠鏡 / 原始惑星系円盤 / スペース天文学 / 超軽量望遠鏡
研究開始時の研究の概要

「岩石型惑星」と「ガス型惑星」の違いを生んだのは、原始惑星系円盤での水 (H2O) の存在形態を分ける「スノーライン」であると考えられている。しかし、スノーラインの直接的な観測は未だない。その観測のためには、口径1m級のスペース望遠鏡による観測が必要である。
しかし、従来の技術では、口径1m級の望遠鏡を搭載するには1tを超える大型衛星が必要であり、コストが膨大となり、迅速なミッション実現が困難である。そこで本研究では、スノーライン検出に必要な口径1m級の望遠鏡を、100kg級の超小型衛星に搭載する技術を開発し、迅速なミッション実現を目指す。

研究実績の概要

惑星系の進化において、ガス惑星と固体惑星を分ける最重要因子は、H2Oガスと固体の境界である「スノーライン」であると考えられている。その検出の有効な手段として、中間赤外線の高分散分光観測を、我々は提案している。このためには、口径1m級の宇宙望遠鏡が必要である。本研究では、このような口径1m級の宇宙望遠鏡を、従来の1/10の質量(100kg級)の小型の衛星に搭載を可能とするための、展開型の超軽量望遠鏡の基礎技術の開発に取り組んでいる。所定の精度(鏡面精度<1μm)を達成するために、粗・精2段階の波面制御を採用している。そのうち、本研究では特に粗制御の原理的実証に取り組んでいる。具体的には、まず展開型の鏡の鏡面形状を制御するための actuators の比較検討を行った。その結果、当初採用を検討していた「イオン導電性ポリマー金属」は、宇宙での使用が極めて難しいことが判明した。そのために、それに代わる actuators を比較検討した。その結果、"Macro-Fiber Composite" (MFC) piezoelectric patch を候補として選定した。MFCは、NASAのラングレイ研究センターで開発された新しい piezo actuator の一種である。従来の piezo 素子と比べると、その構造の特性上、柔軟であるという特性を持っている。そのために、展開型の膜望遠鏡を制御するには適したものである。この選定に基づき、一年目は、MFC素子とそのドライバーを購入し、その特性評価を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

展開型の鏡の鏡面形状を制御するための actuators として、当初想定してたイオン導電性ポリマー金属が、宇宙での使用が極めて難しいことが判明した。そのために、それに代わる actuators を比較検討した。その比較検討に、想定よりも長時間を要した。そのうえで、粗制御actuators としてMacro-Fiber Composite (MFC) piezoelectric patch を候補として選定した。

今後の研究の推進方策

一年目の研究により、粗制御actuators としてMacro-Fiber Composite (MFC) piezoelectric patch を候補として選定し、その特性評価に成功した。この成果に基づき、2年目には、この actuators を用いた実際の鏡面制御を行う実験を推進し、当初の研究目的を達成する予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-07-04   更新日: 2024-12-25  

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