研究課題/領域番号 |
23K17713
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分18:材料力学、生産工学、設計工学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
清水 裕樹 北海道大学, 工学研究院, 教授 (70606384)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 絶対位置計測 / 光コムレーザ / スケール / 回折格子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,分光光学素子を用いて光コムレーザから生成した光絶対ビーム列をもとに,各々のサブビームが有する光周波数情報をもとに絶対位置情報を検出する「バーチャル絶対スケール」を開発する.さらに,この光絶対ビーム列の検出にデュアルコム分光技術を導入することで,微細目盛りを刻んだガラス基板ハードスケールを用いる従来手法の概念から脱却した,超高分解能での絶対位置検出実現を目指す.
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研究実績の概要 |
本研究は,分光光学素子を用いて光コムレーザから生成した光絶対ビーム列をもとに,各々のサブビームが有する光周波数情報をもとに絶対位置情報を検出する「バーチャル絶対スケール」を開発し,微細目盛りを刻んだガラス基板ハードスケールを用いる従来手法の概念から脱却した,超高分解能での絶対位置検出を実現することを研究の目的としている.ガラス基板ハードスケールを不要とするバーチャル絶対スケールは全く新しいコンセプトに基づくものである.測定対象にガラス基板ハードスケールを搭載する従来手法の常識を根本から大きく変革する潜在性を有するものと期待される.また,デュアルコム分光との融合でサブnm級の超高分解能化が実現すると,学術的にも意義があるものになると期待され,工業的展開も望める. 計画1年目となる2023年度は,周波数が異なる多数の高安定モードからなる光コムレーザを高精度回折格子に入射した際に発生する1次回折光群から,各モードが高安定な絶対位置情報を有する平行サブビーム列(光絶対ビーム列)を生成する手法について,幾何光学に基づく理論的検討を進めた.また,反射型1軸回折格子とレンズを組み合わせて構築する光絶対ビーム列生成照射系について理論計算モデルを構築し,提案手法で期待される絶対位置検出分解能の理論的見積もりを進めた.さらに,研究の第一段階として,幅10 mm程度の光絶対ビーム列による原理検証実験実施に向けて,光コムレーザ光源の設計およびプロトタイプ光学系の構築に着手した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画どおりに反射型1軸回折格子とレンズを組み合わせて構築する光絶対ビーム列生成照射系について理論計算モデルを構築し,実現可能な分解能の検討を進められており,また光コム光源の設計についても準備が進められたことから,おおむね順調に進んでいるものと判断した.
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今後の研究の推進方策 |
計画2年目となる2024年度は,当初計画のとおり反射型1軸回折格子とレンズを組み合わせて構成する光絶対ビーム列生成照射系の構築および実験的検討を進める.また,繰り返し周波数が異なる2つの光ファイバベースの光コムレーザをもとにデュアルコム光源を構築してその安定性を評価して本提案のバーチャル絶対スケールによる絶対位置検出の安定性を見積もるとともに,光ファイバからなるコンパクトな検出光学系の設計構築を進める.
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