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柔軟な指先の感覚と動作を基盤とした複雑流体の新しい物性計測法の創出

研究課題

研究課題/領域番号 23K17728
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分19:流体工学、熱工学およびその関連分野
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

玉野 真司  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40345947)

研究分担者 田中 由浩  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90432286)
前川 覚  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90637406)
武藤 真和  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30840615)
研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2025年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード複雑流体 / 物性計測 / 精密計測 / 認知科学
研究開始時の研究の概要

本研究は、レオメーターでは検知できない超希薄な複雑流体の物性の違いを、人間は指先を使ってごく微量で感知し得る事実に着想を得て、指先の感覚と動作に基づく複雑流体の新しい物性計測法を創出することを最終目標としている。その目標達成に向けて、精密計測と認知科学の融合を通して、真に必要な要素を特定することを研究目的とする。そのため、レオロジーを専門とする研究代表者と触覚、トライボロジー、光学を専門とする3名の共同研究者の協働により、濡れ面積計測、3分力計測、複屈折(局所応力と膜厚)の同時計測から成る「精密計測」と指先の感覚・動作に関する「認知科学」を融合する。

研究実績の概要

本研究は、レオメーターでは検知できない超希薄な複雑流体の物性の違いを、人間は指先を使ってごく微量(数滴)で感知し得る事実(体験)に着想を得て、指先の感覚と動作に基づく複雑流体の新しい物性計測法を創出することを最終目標としている。その目標達成に向けて、精密計測と認知科学の融合を通して、真に必要な要素を特定することを研究目的とする。そのため、レオロジーを専門とする研究代表者と触覚、トライボロジー、光学を専門とする3名の共同研究者の協働により、高速度カメラによる濡れ面積計測、フォースプレートによる3分力計測、偏光高速度カメラによる複屈折(局所応力)の同時計測から成る「精密計測」と指先の感覚・動作(サラサラ・ヌベヌベの程度)に関する「認知科学」を融合する。
2023年度は、指先の動作が複屈折ゲルに及ぼす感圧の光弾性評価システムの開発を目的として、手触りによる液体レオロジーの評価と複屈折ゲルの感圧評価を実施した。前者については、低粘度で希薄な複雑流体とニュートン流体に直接手で触れ、液体の種類やせん断粘度が手触りに与える影響を調査した。後者については、高速度偏光カメラを用いて荷重負荷状態の複屈折ゲルの偏光計測を行うことにより、複屈折ゲルの応力に対する複屈折の感度 (応力光学係数) を調査した。その結果、高速度偏光カメラを用いた偏光計測により指先動作が複屈折ゲルに与える動的な応力場の可視化が可能であることを示した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

高分子水溶液とグリセリン水溶液を用いて、手触りによる液体レオロジーの評価を実施し、液体の種類やせん断粘度が手触りに与える影響を調査した。これにより、試験流体の手触りは、そのせん断粘度に伴って変化し、人の指先はせん断粘度による違いを識別可能であることを示した。また、本実験で行った指先動作の中で、 最も手触りを感知しやすい指先動作は、指先をこする動作であった。
次に、指先動作が複屈折ゲルに及ぼす感圧の光弾性評価システムを開発し、指先動作や塗布した液体による位相差分布 (本手法により計測される複屈折の積算量) を比較した。PU (ポリウレタン)、 PDMS (ポリジメチルシロキサン)、PDMS+PUの3種類の複屈折ゲルの応力光学係数の比較から、PUの応力光学係数が最も高く、PDMSとPDMS+PUの応力光学係数は同程度であることを確認した。また、こする、つつくなどの指先動作の種類を変化させると、その動作に対応した複屈折ゲルの位相差分布の違いが計測された。さらに、その際の主応力差ベクトル場の解析も実施し、こする動作においてせん断応力が、つつく動作において垂直応力がそれぞれ支配的となる傾向を確認した。以上より、高速度偏光カメラを用いた偏光計測により指先動作が複屈折ゲルに与える動的な応力場の可視化が可能であることを示した。

今後の研究の推進方策

低応力負荷時の応力光学係数の計測、ならびに主応力差ベクトル場の解析を進め、高速度偏光カメラを用いた偏光計測法の信頼性の向上を図る。また、指先動作に伴う複屈折ゲルの位相差分布と荷重の同時計測を実施する。その際、指先動作の計測にはモーションキャプチャー装置を、荷重の計測にはフォースプレートをそれぞれ用いる。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 複屈折ゲルの感圧評価に向けた応力光学係数の偏光計測手法の開発2024

    • 著者名/発表者名
      西脇誠悟,武藤真和,小林和也,玉野真司
    • 学会等名
      日本機械学会 東海支部 第55回学生員卒業研究発表講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-07-04   更新日: 2024-12-25  

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