研究課題
挑戦的研究(萌芽)
直腸に腫瘍ができた際に肛門温存型の直腸切除術を行った場合,手術後には排便機能障害(LAR 症候群)が高い確率で発生することが知られている.最近になって,術後患者では直腸の運動機能が大きく低下していることが分かってきたが,依然LAR候群の病態メカニズムは未解明である.本研究課題では,大腸実形状モデルを用いた数値流体力学解析により手術前後における直腸の運動機能・形態の変化と大腸内の力学場の変化との相互関係の解明を目的とする.正常状態から段階的に解析を進め,最終的に,運動機能変化と形態変化によって,正常な排便機能を達成する力学条件からどのように逸脱されるのかを明らかにする.