研究課題/領域番号 |
23K17750
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉田 敬 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (30380588)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 磁性ビーズ / マルチコア / 磁化ダイナミクス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、マイクロマグネティクス解析、高度な磁化ダイナミクスの計測実験、これらによって得られる大量なデータの解析を行うことで、磁性ビーズを用いた高度バイオエンジニアリングの実現に必要な基盤技術である「ナノ~マイクロメートルサイズのマルチコア磁性ビーズの磁化ダイナミクス現象の解明」と「バイオエンジニアリング応用磁性ビーズの設計指針の確立」に挑戦する。
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研究実績の概要 |
本研究では、「ナノ~マイクロメートルサイズのマルチコア磁性ビーズの磁化ダイナミクス現象の解明」を第一の研究目的とする。次に、この結果を基にした「バイオエンジニアリング応用磁性ビーズの設計指針の確立」を第二の研究目的としている。 本年度は、「ナノ~マイクロメートルサイズのマルチコア磁性ビーズの磁化ダイナミクス現象の解明」に向け、マイクロマグネティクス解析および観察実験および磁化ダイナミクス計測実験を実施した。詳細な内容は以下に示す。 【解析】磁気双極子相互作用を考慮したマイクロマグネティクスのプログラムコードを開発し、マルチコア磁性ビーズの磁化ダイナミクス解析を行った。得られた結果を磁気双極子相互作用磁界に着目して分析することで、マルチコア磁性ビーズの励起磁界強度・励起周波数に対する磁化ダイナミクスを明らかにした。これらの解析は、学内共同教育研究センターのスパーコンピュータを利用して効率よく実行した。 【実験】学内共同教育研究センターのTEMを使用して、実験で使用する磁性ビーズ(シングルコア磁性ビーズ、マルチコア磁性ビーズ)の観察を行い、物理的な一次粒径サイズ、二次粒径サイズの確認を行った。また、シングルコア磁性ビーズとマルチコア磁性ビーズの磁化ダイナミクスの計測実験を行った。実験結果と解析結果の比較を今後行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、マルチコア磁性ビーズの解析および磁化ダイナミクスの計測実験が実施できている。
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今後の研究の推進方策 |
マイクロマグネティクス解析を継続して実施すると同時に、磁化ダイナミクス計測実験結果との比較を行い、磁性ビーズの物理パラメータの同定を行う。次に、マルチコア磁性ビーズの磁化ダイナミクスのモデル化を行い、「マルチコア磁性ビーズの磁化ダイナミクス現象の解明」を行う。 次に、この結果を基にした「バイオエンジニアリング応用磁性ビーズの設計指針の確立」を行う。具体的には、等価的な磁気の大きさと応答性を、マルチコア磁性ビーズを構成する磁性ナノ粒子のコア径、コア間の距離およびマルチコア磁性ビーズの流体力学径をパラメータとして定量化する。これにより、それぞれのバイオ応用に最適なマルチコア磁性ビーズの設計指針を確立する。
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