研究課題/領域番号 |
23K17779
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
川端 雄一郎 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 港湾空港技術研究所, グループ長 (10508625)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 深海 / セメント系材料 / 水圧 / 低温海水 |
研究開始時の研究の概要 |
深海は「地球に残された最後のフロンティア」と称されており,深海をより有効に利用できれば,我が国の国際競争力は飛躍的に高まると期待できる。今後深海を有効に活用するためには,深海底にインフラの構築が不可欠となるが,深海に適したインフラ材料,特にセメント系材料はこれまで検討されていない。本研究は,深海という極限環境に適用可能なセメント系材料の開発を目的として,高水圧による物理的損傷,また低温海水による化学的変質に対して抵抗性の高いセメント系材料を開発する。具体的には,物理的損傷,化学的変質それぞれに抵抗性の高いセメント系材料を室内実験で開発・検証する。
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研究実績の概要 |
本研究は,深海という極限環境において物理化学的に安定的なセメント系材料を開発するため,高水圧による損傷という物理的観点と低温海水による劣化という化学的観点に大きく分け,2023年度には主に以下の検討を行った。まず,深海を模擬した高水圧下においてコンクリート円柱供試体の圧縮破壊試験を行った。また,合わせて高水圧負荷時のコンクリートへの水の浸透挙動を評価した。これらの実験の結果,水圧は初期において拘束圧として作用し,圧縮強度が増加するものの,水圧負荷時間を長期にすると,コンクリートへの水の浸透に伴って拘束圧が解放され,圧縮強度は無拘束と同程度になった。また,空間的にランダムな空隙の連結性などに影響され,水が不均質に浸透するため,微細損傷を生じている可能性もあることがわかった。今後,より長期の水圧負荷を行い,長期データを取得する予定である。また,深海に特徴的な低温海水に着目し,各種セメント系材料を用いた硬化体を低温海水に浸漬し,劣化状況を確認した。低温海水の作用によってポルトランドセメントは急激に劣化すること,常温海水で耐久性改善に効果的な混和材であっても,低温海水では劣化を生じるリスクがあることが明らかになった。また各種硬化体の劣化の経時変化を電子顕微鏡で観察し,深さごとの相組成の変化を明らかにした。これらの結果から,硬化体の水和条件等によっても劣化速度が異なる可能性が考えられたため,今後水和条件等も変化させた実験を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験は予定通りに進んでおり,多くのデータを取得できた。一部では,計画以上の結果を得ることもできたが,総合的には,おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
基本的には当初の計画通り順調に進展しているため,継続して研究を進める予定である。
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