研究課題/領域番号 |
23K17816
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大塚 真弘 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 講師 (60646529)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 電子顕微鏡 / 電子チャネリング効果 / ALCHEMI法 / セラミックス / ドーパント / 粒界 / 蛍光X線分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,結晶方位関係に制約されずに結晶粒界や異相界面に偏析した異種元素ドーパントの占有位置やその周辺構造を統計的に可視化するため,透過電子顕微鏡において,異なる視点(結晶方位)から観測する複数の蛍光X線のイオン化チャネリング図形からドーパント原子位置,周囲の立体原子配列を定量的・統計的に推定する方法を構築する.実用多結晶材料に存在する結晶粒界面の多くは,綺麗な結晶方位関係をとらないランダム粒界であり,本研究はこのような界面に偏析したドーパントを計測する新しい方法を提唱するものである.これにより,ランダム粒界の界面構造やドーパント偏析の物理を解明することが最終目標である.
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研究実績の概要 |
本研究では,結晶方位関係に制約されずに結晶粒界や異相界面に偏析した異種元素ドーパントの占有位置やその周辺構造を「統計的」に可視化するため,透過電子顕微鏡(TEM)において,異なる視点(結晶方位)から観測する複数の蛍光X線のイオン化チャネリング図形(ICP)からドーパント原子位置,周囲の立体原子配列を定量的・統計的に推定する方法を構築することを目指している. これまで,粒界に異種元素が偏析した試料としてLa添加Al2O3多結晶セラミックスを作製し,粒界部分からICPを取得する計測法の最適化を行った.当初はICPのみから粒界偏析ドーパントの位置やその配位環境を計測することを狙っていたが、原子分解能走査透過電子顕微鏡(STEM)像とICPを複合的に解析する方法をとった.これにより構築した粒界構造モデルを使って原子分解能STEM像を理論計算した結果,実験像を定性的によく再現した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画では,2023年度内に多結晶セラミックス中の一般粒界に偏析したドーパントのX線ICPを取得し,ここからいくつかの仮定をおいて界面モデルを構築することを検証し,これに加えてICP像から逆問題を解くように構造モデルを一義的に推定する方法を構築する予定であった.しかしながら,後者については,それに用いるICP理論計算コードの拡張が未完了であるため,未達である.しかしながら,前者において実験結果から得られた構造モデルはSTEM像を非常によく再現しており,本研究で開発を進めている計測法の妥当性は十分に確認できつつある.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度(2024年度)には,2023年度に未達であったICP像から結晶構造モデルを逆推定するアルゴリズムの構築を進めると共に,実験としても異なるバリエーションの一般粒界での計測をすすめ,本手法の妥当性の検証進めていく予定である.
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