配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
|
研究実績の概要 |
本年度は計画した高エントロピー化LPSO相の創製を実現すべく,Mg-Zn-Y基LPSO単相合金であるMg85Zn6Y9の組成を基に, (Mg, A)85(Zn, B)6(Y, C)9 (A: Sc, Li, B: Al, Ni, Cu, Co, Fe, Ti, C: Sm, Yb, Dy, Gd, Er)の組成を有する多種の合金溶製を,電気炉を用い行った.得られた合金の組織観察をOM,SEMにより行うとともに,構成相の同定をSEM-EDS, XRD,EPMA, オージェ分光,といった各種手法を駆使することにより行った. この結果,複数の合金系にて多元系高エントロピー化LPSO相の創製可能性が示された.ただし現状の解析において,Mgサイトを置換するSc, Liの固溶量はそれほど多くなく,この点に関する更なる検討が必要である.また固溶する元素種,固溶量の予測についても,実験結果の蓄積により,ある程度の仮説が立ちつつある.高エントロピー化が期待されたLPSO相については,一方向性凝固による方位制御単相合金の作製にまで至り,現在,高エントロピー化が力学特性に与える寄与,その温度依存性等を明らかにすべく,圧縮試験等による評価を進めている.また同時に,作製した多元系LPSO相の原子レベル構造解析をHAADF-STEM観察等により進めている.
|