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マイクロ波パルス照射による触媒反応の熱力学的・速度論的制約の同時打破

研究課題

研究課題/領域番号 23K17840
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分27:化学工学およびその関連分野
研究機関東京大学

研究代表者

岸本 史直  東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (00835738)

研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
キーワードマイクロ波加熱 / 触媒反応 / アンモニア合成 / マイクロ波 / パルス照射
研究開始時の研究の概要

本研究では、固体触媒にマイクロ波をパルス照射し昇温/冷却を高速に繰り返すことにより、発熱反応の熱力学的制約(高温で転化率が低い)と速度論的制約(低温で反応が遅い)を同時に打破した、1段階での高転化率・高速反応の触媒学理を開拓することである。このような高速な加熱/冷却の応答は、マイクロ波の熱媒を介さず触媒に直接エネルギー投入できる特性をいかした高速低温/高温ループ技術であり、古典的な平衡熱力学系では実現できないダイナミクスをもたらす。

研究実績の概要

本研究では、マイクロ波をパルス照射することにより、例えばアンモニア合成反応の触媒反応速度の向上と平衡制約の打破に挑戦することを目的としている。ここで重要となるのは、マイクロ波照射下において触媒充填層内部の温度を正確に見積もることである。特に、一般的に用いられる放射温度計では、触媒層表面温度しか測定することができず、マイクロ波加熱に特徴的な微視的なホットスポットを計測することができない。
今年度は、一定出力のマイクロ波照射下における、触媒充填層のホットスポット温度およびその割合を正確に評価するための手法を開拓することに注力した。具体的に、Ru/CeO2触媒をモデルとし、精密な触媒反応測定の結果から平衡転化率を温度の指標、ゼロ転化率での反応速度をホットスポット割合の指標として求めた。結果として、内径4 mmの触媒管内部には、表面温度よりも100度以上高いホットスポットが全体の体積の10 %程度存在することを見出した。
次年度は、これらの情報に基づいてマイクロ波パルス照射の影響について調査する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

マイクロ波パルス照射による触媒反応促進の研究を行うにあたり、基礎的な理解としてホットスポット評価法を構築する方法があることが明らかとなった。これに基づき、熱力学平衡および速度論解析に基づく方法を発想し、実証・論文発表を行った。これらは当初の研究計画にはなかった視点であり、当初の計画を超えた基礎理解ができていると自己評価する。

今後の研究の推進方策

マイクロ波によって誘起されるホットスポットの評価方法が構築できたので、マイクロ波パルスによって引き起こされる反応促進を真に評価できると考えられる。915MHzマイクロ波を時短パルスで評価し、反応を評価する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Coherent Evaluation of Energy Efficiency for Microwave Catalytic Reactors Based on Reaction Equilibrium2024

    • 著者名/発表者名
      Suguro Takuya、Kishimoto Fuminao、Movick William J.、Takanabe Kazuhiro
    • 雑誌名

      ChemCatChem

      巻: 16 号: 4

    • DOI

      10.1002/cctc.202301598

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-07-04   更新日: 2024-12-25  

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