研究課題
挑戦的研究(萌芽)
現在、過去の生物が持った一部の遺伝子やタンパク質を復元することが可能となりつつある。これまでに、系統樹の最も根元に相当する祖先酵素を復元することによって、超好熱性酵素が得られることが示されてきたが、本研究では、共通祖先から現存の好熱菌、常温菌、好冷菌に至る系統上にある進化途上の祖先酵素を網羅的に復元・解析することによって、耐熱性だけでなく、常温・低温での高い触媒活性も併せ持った酵素を獲得することを目指す。すなわち、現在は存在しない過去の酵素の中に、現存酵素には稀な性質であるが工業利用には有利な、耐熱性と低温活性を両立させた酵素が存在した可能性を検討する。