研究課題/領域番号 |
23K17884
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分30:応用物理工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
安達 正芳 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (90598913)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | バルクAlN単結晶 / 気相成長 / 窒化アルミニウム / 結晶成長 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、現在用いられている昇華法よりも低い温度でAlN単結晶を作製する技術の開発を目標として研究を行う。Alを含んだ二元系合金をAlの蒸発源として用いることで、昇華法よりも低い温度でAl蒸気を発生させる。本課題により、低いコストでのバルクAlN単結晶成長が実現し、安価なバルクAlN単結晶が供給できれば、次々世代のパワー半導体デバイスの開発に大きく貢献することができる。
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研究実績の概要 |
本研究課題では、現在用いられている昇華法に替わるバルクAlN単結晶の低コスト・大量生産技術の開発をめざした研究を行う。昇華法では、2400 Kを超える高い温度が必要となるため、大量生産化が難しい。本研究課題では、原料としてAlを含んだ二元系合金を用い、昇華法よりも300から500 K程度低い温度で、バルクAlN単結晶を作製することを目指す。二元系合金を用いることで、原料部でのAl活量が低下することが本手法のキーポイントである。化学熱力学を基に、原料部ではAlが窒化物を形成しないように、一方、結晶成長部では原料から蒸発したAlガスが窒素ガスと反応してAlNを生成するようにAlの窒化反応の駆動力を制御しながら、結晶を成長させる。本研究課題により、低いコストでのバルクAlN単結晶の製造が実現すれば、次々世代のパワーデバイス開発に大きく貢献することができる。 本年度は、Fe-Al合金をフラックスとして用いた研究を行った。当初の計画では、本年度は原料の蒸発に着目した研究のみを行うとしていたが、この蒸発の研究に加えて、申請者が考えた結晶成長原理の確かさを確認するため、本手法でのAlN結晶の成長を実証する研究を行った。その結果、本手法の原理を裏付けるように、フラックスを入れた坩堝の上方で針状のバルクAlN単結晶を生成できることが明らかとなった。またその生成したAlN結晶について、低温ではAlN[100]方向に成長する結晶が支配的だが、高温になるにつれて[001]方向へ成長する結晶が増えることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りにフラックスの蒸発に関する研究を遂行し、また、実際の結晶成長を試みることもできた。今後は成長するAlN結晶の成長条件依存性を系統的に調査し、明らかにする。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度の研究で、Fe-Al合金をフラックスとして用いた時の原料部でのフラックスの蒸発挙動を調査し、また、Fe-Al合金をフラックスとして用いることで、針状のバルクAlN単結晶が生成することを実証することができた。本年度は、このFe-Al合金をフラックスとして用いた実験を継続し、成長したAlN結晶の成長量や成長形態の成長条件依存性を系統的に調査する。具体的には、原料部の温度と成長時間を変化させてAlNを成長させる。その結果を元に、本手法での結晶成長メカニズムを明らかにする。特に、昨年度の結果から明らかとなった成長温度によるAlN結晶の成長の方位の変化について議論できるような結果が得られることを期待している。それらの知見を元に、来年度、本手法の大型化を目指した研究を行い、本手法の実用化が期待できるだけの成果を本研究課題終了までに上げたいと考えている。
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