研究課題/領域番号 |
23K17896
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分31:原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
野口 拓郎 高知大学, 教育研究部総合科学系複合領域科学部門, 准教授 (90600643)
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研究分担者 |
岡村 慶 高知大学, 教育研究部総合科学系複合領域科学部門, 教授 (70324697)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | 微細気泡 / 海底熱水活動 / 海底資源 / 環境影響 |
研究開始時の研究の概要 |
深海の高圧環境下において、海底から噴出後の気泡の挙動に関する理解は進んでいない。ファインバブルの保存性を鑑みると、海底資源開発における漏洩発生時の広範囲への物質拡散など、これまで認知されてこなかった環境指標となる可能性がある。 既存の分析手法では、海水などの高塩分試料分析に含まれるファインバブル計測手法の確立には至っていない。各種分析手法の塩分依存性を検討し、海水試料中のファインバブル数量と物性に関する適用可能な分析法の探索を行うとともに、高圧環境下でのファインバブル動態に関する基礎検討を実施することで、海底から湧出するガス成分の動態解明に資する知見獲得を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、海底火山噴火や高温熱水の噴出等によるガス噴出現象が、深海環境にどのような影響を及ぼすか、深海高圧環境における微細気泡の挙動・分布を明らかにすることを目的とした研究である。 溶液試料中の微細気泡計測は、回折・散乱光を利用したもののほか、顕微鏡による観察、気泡表面電荷等の計測による手法が確立されている一方、海水のような高塩分試料の計測例は非常にすくない。 本年度は、塩分による影響が少ない顕微鏡等による観察を実施するとともに、微細気泡を含有する模擬試料の調製(調製容器容積によるガス交換時間等の条件)、ならびに保存手法に関する基礎検討を実施した。ファインバブル調製・保存時における溶液中のpHや電気伝導度、温度等の物理化学因子のモニタリングに関する設備・機材等の整備を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請時には、微細気泡の計測として、気泡表面のゼータ電位測定による粒径・数量等の検出を予定していたが、本手法は高塩分試料の計測が困難であることがわかったため、研究開始時において、ゼータ電位装置導入の計画を変更し、顕微鏡観察やレーザー回折・散乱等の他手法による微細気泡計測手法の確立、ならびにファインバブル生成・保存に関する各種検討実験を先行することとした。 本年度は、既存の顕微鏡観察による気泡観察にて、検討実験に用いる微細気泡計測を行なったが、本手法では数量計測が難しいため、共同研究者とともにフローサイトメトリおよびレーザー散乱計測に関する準備を進めており、次年度以降、手法確立、条件等の確立を実施する。
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今後の研究の推進方策 |
本年度確立した調製法をもとに、微細気泡を含む模擬海水試料の調製・保存、ならびにガス組成と溶液の物理化学パラメータの変化等に関する基礎データを獲得する。 顕微鏡観察については、フローサイトメトリによる粒径・数量カウントの自動化に関する条件検討を実施する。あわせて、レーザー回折式粒度分析装置等による分析条件検討を実施する。
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