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アジド保護法を基盤とするマルチ(トリアゾール)類の固相合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K17920
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分33:有機化学およびその関連分野
研究機関東京理科大学

研究代表者

吉田 優  東京理科大学, 先進工学部生命システム工学科, 准教授 (10583750)

研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
キーワードアジド / クリックケミストリー / トリアゾール / 固相合成 / ホスフィン / ホスファジド / 保護
研究開始時の研究の概要

本研究では、「擬ペプチド」生物活性中分子の自在合成を実現できる技術革新に挑む。ペプチド結合の等価体として1,2,3-トリアゾール環が注目されているものの、現状の合成技術では、ポリペプチドに対応するようなマルチ(トリアゾール)の合成は困難である。さらに、マルチ(トリアゾール)に置き換え、パラレル合成等での網羅的合成と、スクリーニングによる生物活性マルチ(トリアゾール)の取得を計画した場合には何層もの高い壁が存在する。これに対して、マルチ(トリアゾール)の固相合成法の開発に挑み、生物活性マルチ(トリアゾール)開発における基幹技術を確立する。

研究実績の概要

トリアゾール環は、アミドの生物学的等価体(バイオイソスター)のひとつとして創薬科学等において期待されている。しかし、ペプチドよりも代謝安定性に秀でた、生物活性や細胞膜透過性等を示す機能性マルチ(トリアゾール)類の開発には課題が山積している。これに対して、申請者の独自の知見を武器として、マルチ(トリアゾール)の固相合成法の開発に挑む。具体的には、従来はアジド基の保護法が未開拓であったために検討されてこなかったマルチ(トリアゾール)の固相合成法に関して、本研究では、申請者が独自に見いだした「アジド基保護法」を大きく発展させることで、擬ペプチド科学の創成につながる挑戦を成就させることを目的とする。これまでに、t-Bu2PC6H4-p-NMe2 (Amphos)を作用させると、安定なホスファジドを形成でき、これによりアジド基を保護できることを見いだした。本研究において、まず、アジドとの反応における、ホスフィン類の構造と反応性の相関を明らかにする。このとき、本研究において、DFT(密度汎関数理論)計算も活用した分子設計を経て、効率的にホスフィンの開発を目指す。さらに、酸化剤や他の有機リン化合物とのリン交換反応について詳しく調べ、脱保護反応条件を精査する。次に、得られた知見をもとに、アジド保護試薬の開発を経て、マルチ(トリアゾール)の固相合成法の開発を目指す。特に、固相上で、トリアゾール形成を繰り返すことで、マルチ(トリアゾール)を固相合成するための手法の確立を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

本研究に置いて、さまざまなホスファジドを安定に形成できることを明らかにできている。特に、官能基許容性の高さやアジド基を保護するための構造的な要件などを明らかにできつつあり、固相合成において重要な官能基が共存可能であることを明らかにできた。さらに、マルチ(トリアゾール)の固相合成を視野に入れ、マルチ(トリアゾール)を逐次クリック反応によって合成できる手法の確立に成功した。以上の結果から、さまざまなホスファジドの安定性を評価することで、期待通り、アジド基を安定に保護するために有益な知見を得ることができたことに加え、マルチ(トリアゾール)を固相合成するための基盤を確立できたことから、本研究が概ね順調に進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

引き続き、アジド保護試薬の開発を進め、広範なアジド基に利用できる固相担持試薬の開発に挑む。加えて、昨年度確立できたマルチ(トリアゾール)合成に関する知見を深め、固相合成法の開発を実現する。具体的には、これまでに開発できているトリス(トリアゾール)合成法をもとに、ペプチドの固相合成法を参考にしたマルチ(トリアゾール)固相合成の実現に挑戦する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-07-04   更新日: 2024-12-25  

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