研究課題/領域番号 |
23K17940
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
増渕 雄一 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40291281)
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研究分担者 |
畝山 多加志 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10524720)
土肥 侑也 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (10784770)
石田 崇人 名古屋大学, 工学研究科, 学振特別研究員(PD) (80968438)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | レオロジー / 粘度計 / 非ニュートン流体 / 粒子分散計 / 粘弾性 / 非ニュートン粘性 / 塑性 |
研究開始時の研究の概要 |
「大きな具材を含む流体のレオロジー」と題する本研究の目的は,直径数ミリ以上の固体を含む液体の流動物性(レオロジー)を簡易に定量評価する手法を開発し,この分野の科学を新たに開拓することにある.我々の生活には,カレーやシチューのような食品,洗濯物が入った水,下水や土石流のように大きな固体を含有して流れる液体が多く存在する.ところが既存の測定法では定量的な流動評価が困難である.我々は画像解析とAIを組み合わせて,このような流体を定量評価する手法の開発を目論んでいる.
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研究実績の概要 |
「大きな具材を含む流体のレオロジー」と題する本研究の目的は,直径数ミリ以上の固体を含む液体の流動物性を簡易に定量評価する手法を開発し,この分野の科学を新たに開拓することにある.含有する固体が大きい流体の定量的な流動測定ができる既存手法は存在しない.我々の生活には大きな固体を含有して流れる液体が多く存在する.しかし,流動物性計測に広く用いられ精度も高い装置群は,乱れのない正順な流動場 を前提とするため,1mm以下のサイズの狭隘な流路に液体を通す必要があり,固体が入らない. 従って,大きな固体を含む流体の挙動は不明なことが多い.数値流体力学計算を用いれば原理的には解ける問題であるが,実用的な問題に適用することは難しい.この研究では動画像解析と機械学習を組み合わせた評価法を開発することを目的としている.
本年度はB型粘度計における流動場の計測を主に行なった.大きさが5mmのポリスチレン球を浮かせたニュートン流体をB型粘度計で攪拌し,トルクと回転速度の関係をえるとともに,画像解析によって流動場を得るシステムの構築を行なった.ポリスチレン球の数と流動セル内での配置を種々にかえて測定を行い,ポリスチレン球の配置がトルクにあたえる影響を定量化した.特に回転子からの距離が近いと見かけの粘度が上がることが示された.これはポリスチレン球による流動場の乱れと渦の形勢が理由であるが,ポリスチレン球まわりの流れ場の定量計測は光学系が十分に組めておらず可視化はできていない.代替として流動場シミュレーションを行って解析を試みている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
流動場を粒子の位置とともに計測するシステムは構築できた.ただし予想されたことではあるが粒子周りの流動場の観測を行うための光学系の構成に困難があり,十分な解像度では達成できていない.このため,おおむね順調ではあるが,予定を上回る進捗とはいえない.
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今後の研究の推進方策 |
従来の計画通りに実施する.計画では1)B型粘度計での流動場計測法の構築と粒子あり流体での計測2)非ニュートン流体での計測,3)AIを用いた粒子あり流体の構成方程式の構築,を予定している.現状では1)について概ね達成できているので,計画通り実施していく.
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