研究課題/領域番号 |
23K17951
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
前田 大光 立命館大学, 生命科学部, 教授 (80388115)
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研究分担者 |
沼田 宗典 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (70423564)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | π電子系 / イオンペア / 集合化 / 両親媒性 |
研究開始時の研究の概要 |
荷電π電子系の対イオンの水和(水和イオンドメイン(Dw)の形成)による安定化を利用して荷電π電子系間の静電斥力を克服することで、荷電π電子系の規則配列構造(荷電π電子系ドメイン(Dπ))を有するナノ相分離構造を基盤とした材料の創製をめざし、① アンペアリング状態で安定化するイオンペアの合成、② 対イオンの水和による安定化を利用した荷電π電子系ドメインと高次構造体の創製、③ ブレンディング超高次構造化 を実施する。
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研究実績の概要 |
本研究課題では、集合化能を有する両親媒性荷電π電子系を設計・合成し、荷電π電子系の規則配列構造を有するナノ相分離構造を基盤とした材料の創製に挑戦した。本年度は、構造・電子的に最適化された電荷種(イオン)を設計・合成し、その間にはたらく相互作用を制御することで、電子機能性材料への展開がなされている非荷電型π電子系を凌駕した電子・光機能マテリアルへの展開を基礎とし(総説:Responsive Mater. 2023; Chem. Soc. Rev. 2023)、両親媒性荷電π電子系集合体の創製を検討した。親水性基を導入した荷電π電子系イオンペアを新たに合成し、電荷積層型集合体からなるサーモトロピック液晶およびリオトロピック液晶の形成を見出した(論文発表予定)。対照的に、周辺置換基を有さない拡張荷電π電子系のイオンペアを形成し、高い分散力に起因した電荷種分離配置型集合体の形成を明らかにした(論文発表予定)。また、荷電π電子系の基本骨格を探索し、アニオン応答性π電子系としてジピロリルジケトンPt(II)錯体を展開し、π共役の伸長(Sci. Technol. Adv. Mater. 2024)や、配位ユニット(アリールピリジン)に依存した電子・光物性の変調、さらに脂溶性カチオンとのアニオン会合体の交互積層による固体りん光発光材料の創製を実現した(Chem. Sci. 2024)。金属イオンの電荷を部分補償した荷電π電子系としてらせん状Au(III)錯体を合成し、イオンペア集合化を検証した(Org. Lett. 2023)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
両親媒性荷電π電子系からなる集合体の構成ユニットの形成・集合化手法を開拓し、親水性基を導入した荷電π電子系イオンペアの規則配列や、電荷積層型集合体1本鎖の観察など、物性・機能性発現の基礎となる研究が実施できた。このように、荷電π電子系の規則配列構造を有するナノ相分離構造へとつながる両親媒性荷電π電子系(イオンペア)の開発を実現することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
電荷を付与した両親媒性π電子系骨格の設計・合成、周辺修飾・誘導体の合成、集合化・組織化に関わる手法の開拓・最適化、さらに得られたイオンペア集合体(材料)の物性・機能性の評価を、共同研究も含めて継続して実施する。
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