研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究は電子線回折を用いた次世代結晶解析法の開発を目指す.電子線回折による結晶解析は比較的歴史が浅く,解決すべき課題は多い.例えば電子線に特有の多重散乱(一度回折した回折波が結晶内で再度回折を起こす現象)は解析精度を悪化させる主な要因である.本研究では多重散乱を動力学的回折理論に基づき適切な計算処理をすることで微小単結晶電子回折(microED)の解析精度を飛躍的に向上させることを目指す.また,この過程で低分子の位相決定法の開発も実施する.