研究課題
挑戦的研究(萌芽)
リグニンの生合成に関与する遺伝子の発現を操作することで、木材中のリグニンの含有量の低減や分子構造の改変が可能である。このようなリグニン改変木材では、多糖とリグニンの分離が容易になるため、木材をより効率的に利用することができる。しかし、リグニン改変木材を産生する遺伝子組換え樹木の大半で、Lignin Modification-Induced Dwarfism (LMID)と呼ばれる生育遅延が見られる。本研究ではLMIDを呈する遺伝子組換えポプラを材料として、異なる系統間で共通して顕著な発現変動を示す特定の遺伝子を見つけ出し、当該遺伝子の人為的な発現制御を介してLMIDを回避する方策の端緒を開く。