研究課題/領域番号 |
23K18119
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
小野 竜一 国立医薬品食品衛生研究所, 毒性部, 室長 (10401358)
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研究分担者 |
石野 史敏 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 非常勤講師 (60159754)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | PEG10 / エクソソーム / 細胞外小胞 |
研究開始時の研究の概要 |
エクソソームにおいては、がんの浸潤や転移などにも寄与していることが数多く報告されて おり、また、PEG10 はがん遺伝子としても知られ、PEG10 の過剰発現は、がんの浸潤や転移 に機能していることが報告されている。よって、全く新しいがんの浸潤、転移機構として、 自然免疫抑制機能を持つ PEG10 を含んだエクソソームにより、がんの浸潤、転移が起こること、すなわち、がん細胞も PEG10 の持つ免疫回避機能を利用し、発癌の促進、転移の促進をしていることを明らかにできると考えている。
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研究実績の概要 |
エクソソームにおいては、がんの浸潤や転移などにも寄与していることが数多く報告されて おり、また、PEG10 はがん遺伝子としても知られ 、PEG10 の過剰発現は、がんの浸潤や転移 に機能していることが報告されている。よって、全く新しいがんの浸潤、転移機構として、 自然免 疫抑制機能を持つ PEG10 を含んだエクソソームにより、がんの浸潤、転移が起こること、すなわち、がん細胞も PEG10 の持つ免疫回避機能を 利用し、発癌の促進、転移の促進をしていることを明らかにできると考えている。 最近になって、PEG10 自身の RNA に ORF1 部分が結合し、ウィルス様粒子を形成し、他の 細胞へ取り込まれることなどが明らかになった。こ の PEG10 による遺伝子デリバリー機構は、 数十から百ナノメータ程度の脂質二重膜の小胞からなり、他の細胞に遺伝情報を伝達することが知 られているエクソソームを介在している。 そこで、本研究の目的として、 1 PEG10 ウィルス様粒子は、エクソソームを介在して、他の臓器、細胞に取り込まれた後に、取り込んだ細胞の自然免疫を抑制しうるのか ? 2 PEG10 ウィルス様粒子の取り込みにより、がんの浸潤、転移が促進されうるのか? 3 PEG10 ウィルス様粒子の阻害による、がんの浸潤、転移を抑制する新たな治療戦略は成立しうるのか? の3つを検証することを目的としている。 今年度は、現在までに作成したPEG10欠損培養細胞を材料として利用し、その培養上清中に本当にPEG10粒子が分泌されているのかの確認を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
PEG10の細胞外小胞としての機能を解明するために、今年度は解析に必要な細胞株の評価や、PEG10を検出するための抗体の評価など行った。さらに、PEG10が細胞培養上清に分泌されていることも、明らかにできたことから、当初の予定通りに本研究課題は進展している。
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今後の研究の推進方策 |
細胞外小胞は、最近になって、様々なメカニズムで細胞外へ分泌されていることが明らかになっており、PEG10がどのようなメカニズムで分泌されているのかの詳細な解析を行うために、様々な条件でPEG10粒子の単離を行ない、また、その生理活性の解析を行う。
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