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細胞周期離脱遅延を用いた大脳皮質の人為的進化

研究課題

研究課題/領域番号 23K18169
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分46:神経科学およびその関連分野
研究機関公益財団法人東京都医学総合研究所

研究代表者

岡戸 晴生  公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 研究員 (60221842)

研究分担者 新保 裕子  地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 研究員 (50724663)
平井 志伸  公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主席研究員 (00625189)
三輪 秀樹  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 精神薬理研究部, 室長 (80468488)
研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワードRP58 / 細胞周期離脱 / 外側脳室下帯 / 脳の進化 / 進化 / マウス / OSVZ
研究開始時の研究の概要

本研究は、マウス脳を霊長類型脳に変換する試みを通して、脳の進化メカニズム解明の糸口を得る試みである。霊長類での高次機能の担い手は、大脳新皮質の飛躍的なニューロン数の増加であると推察されるが、実証はされていない。研究代表者らは転写抑制因子RP58の欠損により、マウス新皮質において、霊長類で特徴的な、細胞増殖層(OSVZ)を見出した。RP58の欠損は、細胞周期離脱を遅延させることから、「細胞周期離脱を抑制することが、神経前駆細胞の著明な増加を惹起する」という因果関係を検証する。さらに、その脳機能を解析することにより、「大脳皮質ニューロン数の増加が、脳機能進化をもたらす」という仮説を検証する。

研究実績の概要

我々は、転写抑制因子RP58(別名ZBTB18, ZNF238)のマウスにおける脳発達の研究を続けてきて、RP58が神経前駆細胞から、細胞周期離脱を促し、ニューロン分化の方向に進ませる、key分子であることを見出した。このRP58を欠落させたマウスでは、神経前駆細胞からの細胞周期離脱が抑制されることを見出した(Okado et al., Dev Biol, 2009)。興味深いことに、RP58欠損マウスでは、細胞分裂能を維持した神経前駆細胞が脳室帯より上層に増加していた。これは、高等哺乳類や霊長類で発達している、外側脳室下帯(OSVZ)と類似していた。このOSVZは、大脳皮質の2・3層の神経細胞を産生することが知られており、これが、霊長類型大脳皮質進化の源泉である。しかし、RP58欠損マウスでは、ニューロンの分化、移動、成熟が抑制されるために、霊長類型にはならない。そこで、神経前駆細胞からニューロンが分化する特定の時期のみRP58の発現を抑制することを試みる。そのために、神経前駆細胞の細胞周期離脱を抑制するために転写抑制因子RP58の発現を、神経前駆細胞で時期特異的に抑制する。
今回、RP58の転写制御領域にtetO配列を導入したマウスと神経前駆細胞で発現するMcl1-tTSマウスを交配し、ドキシサイクリンDoxでRP58の神経幹細胞における、RP58の発現をコントロールする系を立ち上げた。Dox投与をE16で試みたところでは、皮質にPax6 陽性細胞が増加する表現系が見られたが、皮質神経細胞の顕著な増加は見出されなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

予想通りの結果が出ないため、Mcl1-tTSに加えてactin-tTSの系でも交配を始めている。そのため、マウスの交配に時間がかかっており、解析が遅れている。

今後の研究の推進方策

マウスの交配数を増やして、解析を進める。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-07-04   更新日: 2024-12-25  

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