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生体機能チップを用いた腸管恒常性機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 23K18200
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分48:生体の構造と機能およびその関連分野
研究機関大阪大学

研究代表者

奥村 龍  大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (00793449)

研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード腸管恒常性維持機構 / 生体機能チップ / 腸管上皮バリア
研究開始時の研究の概要

炎症性腸疾患(IBD)は、消化管粘膜に慢性のびらん、炎症をきたす難治性疾患である。IBDの発症原因の一つとして、腸管上皮細胞によって構築される粘液や抗菌ペプチドで構成される上皮バリアの破綻が知られているが、上皮バリア異常からIBD発症にいたる過程については不明な点が多く残されている。
本研究では、チップ上に機能的な目的臓器の再現を可能にするツールとして開発が進んでいる生体機能チップでミニ正常腸管とミニ炎症腸管を再現し、それらのミニ腸管での腸内細菌、上皮細胞、免疫細胞、間質系細胞の観察、また一細胞レベルでの遺伝子発現解析を行うことで、上皮バリア破綻から腸管炎症に至るメカニズムを明らかにする。

研究実績の概要

・ミニ腸管作製用マイクロデバイスの作製
山口大学医学部システムズ再生・病態医化学の清木誠教授、徳永雅之助教の指導の下、2D-CADソフトを用いて設計・作製したSU-8モールドに液状のポリジメチルシロキサン(PDMS)を流し込み、PDMS硬化後モールドから剥離することで、マイクロ流路PDMSデバイスを作製した。作成したPDMSデバイスとガラスボトムディッシュの表面をプラズマ処理し、両者を接着させた後、PDMSデバイスの流路よりコラーゲンマトリゲルをデバイス内のチャンバーに充填し、京都大学ヒト生物学高等研究拠点(ASHBi)に設置されているZeiss Microbeamのレーザーを用いて、上記のマトリゲル内に腸管腔、腸陰窩を模した流路を形成した。作成した流路に培地を流入し、流路が開通していることを確認した。今後は正常マウスおよびヒト腸オルガノイドの上皮細胞を培地とともにマイクロデバイスの腸管腔・腸陰窩流路に播種し、マイクロデバイス上での腸管上皮細胞の培養を行う。
・腸粘液モニターマウスの作製
ミニ腸管作製後にミニ腸管における粘液をモニターするため、腸管ムチンであるMuc2遺伝子のC末端にGSリンカー配列、蛍光タンパクであるmCherry配列を挿入したマウス(Muc2-GS-mCherry)をCRISPR-Cas9システムを用いて作製した。現在目的遺伝子座に、GS配列、mCherry配列が挿入されていることを確認している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

PDMSマイクロデバイスの作製、腸粘液モニターマウスの作製は完了しており、当初の予定通り研究は進行していると考える。

今後の研究の推進方策

作製したマイクロデバイス上で正常マウスおよびヒト腸オルガノイド由来の上皮細胞を培養し、マイクロデバイス上での腸管上皮細胞の定着を確認する。さらに粘液の分泌を確認するため、粘液モニターマウス(Muc2-GS-mCherryマウス)の腸オルガノイドを用いて同様の実験をを行い、マイクロデバイス上で正常の粘液層が形成される培養条件を検討する。さらにマイクロデバイス上での腸管上皮細胞の定着、粘液層形成を確認後、腸内細菌、免疫細胞、間質系細胞を播種し、正常ミニ腸管の作製を行う。正常ミニ腸管の作製に成功した後、デキストラン硫酸ナトリウムや腸炎モデルマウスの細胞を用いて、炎症性腸疾患(IBD)ミニ腸管の作製を検討する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-07-04   更新日: 2024-12-25  

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