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抗真菌分子標的薬バンク設立に向けた生命維持遺伝子コード蛋白質阻害剤の探索

研究課題

研究課題/領域番号 23K18209
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
研究機関千葉大学

研究代表者

知花 博治  千葉大学, 真菌医学研究センター, 准教授 (30333488)

研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワードCandida / 抗真菌薬 / 天然化合物 / 必須遺伝子 / 真菌症
研究開始時の研究の概要

内臓真菌感染症の患者数は全世界で200万人/年に及び死亡率が高く耐性菌増加のため新規抗真菌薬の開発は重要な課題である。我々はCDCやAMEDも警戒し高い薬剤耐性化率を示す病原真菌カンジダ・グラブラータを研究対象としている。同菌の353個の生命維持遺伝子がコードする蛋白質の阻害分子を未開拓な探索源である1万種類の植物エキスライブラリーの中から探索し、薬効が高く耐性化を抑えた抗真菌分子標的薬の候補薬剤バンクを設立する。

研究実績の概要

内臓真菌感染症の患者数は全世界で200万人/年に及び死亡率は20-70%と高い。しかし、治療薬である抗真菌薬に対して薬剤耐性菌が増加しており、CDCやAMEDから発表された警戒すべきAMR(薬剤耐性菌)リスト中にはカンジダが挙げられ新規抗真菌薬の開発は重要な課題である<https://id3catalyst.jp/apid/list.html>。創薬に王道なしと言われ、様々な創薬アプローチが存在する中、申請者らは植物が抗真菌的に進化してきたことに期待し植物由来の天然物から抗真菌活性物質が期待できると考えている。これまでに病原真菌カンジダ・グラブラータの5,223個の全遺伝子の組換え体コレクションを用いて、必須遺伝子約1,000個を同定し、さらに必須遺伝子を約500個の増殖遺伝子(高い耐性化率)と一過的な転写抑制で致死となる450個の生命維持遺伝子に分類・定義した。生命維持遺伝子がコードする蛋白質は生命現象のコア機能を持つことが推定されるため、その阻害剤は殺菌的に作用する高い薬効が期待できる。植物資源センター提供の植物エキス(1万種類)の中から120種類のエキスにカンジダグラブラータに対する殺菌性効果を見出すことが出来た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究課題は新規の抗真菌薬候補の探索を目的としており、多様な植物由来のエキスを用いた広範囲なスクリーニングを行った。本ライブラリーは国内外から収集された1万種類という膨大且つ多種多様な植物資源に基づいている。このライブラリーからのエキスは、それぞれが独自の化学成分を含んでおり、未知の抗真菌活性を持つ可能性がある。今回、その中から120種類のエキスが抗真菌活性を示すことが確認された。このスクリーニング作業は、特定のカンジダグラブラータに対する阻害効果を評価することで行われ、複数の真菌種に対して広範なテストを実施した。研究計画初年度は予定通りに進行いる。

今後の研究の推進方策

今後、有望と判断した120種エキスについては、効果の再確認、副作用の検証、用量の最適化が含まれる。450個の生命維持遺伝子がコードするタンパク質を標的分子とするエキスを120種類のエキスの中からスクリーニングする。今回の成果は、植物エキスが持つ未利用の医薬資源としての可能性を示すものである。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-07-04   更新日: 2024-12-25  

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