研究課題
挑戦的研究(萌芽)
胎生期は最も速い速度で細胞が分化を遂げるが、この調節に代謝は重要な役割を果たしている。母体の代謝の影響も強く受け、胎生期の代謝異常と生後の機能障害の関連が示唆されるものの、標的分子の同定も含めてその理解は十分ではない。近年発達障害や低出生体重の児が増加しており、おそらく時代と共に変わる環境因子とそれによる母体を含む代謝変化が受容な役割を果たしていると想像されるが、科学的な理解は乏しい。本研究では我々の近年注力している代謝産物センサー分子を標的にこうした問題に取り組む。基礎生物学と臨床研究の両輪からこの問題に取り組み、代謝異常、胎内発達障害、生後の機能障害という一連の分子基盤に取り組む。