• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

エネルギー代謝可視化と霊長類胎児腎解析で迫るネフロン数決定機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K18288
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
研究機関京都大学

研究代表者

柳田 素子  京都大学, 医学研究科, 教授 (70378769)

研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
キーワード霊長類 / ネフロン数 / 発生
研究開始時の研究の概要

本課題では、腎発生における低ネフロン数刺激とエネルギー代謝の関連性を解析するとともに、胎児腎のspatial transcriptomicsを用いて、低ネフロン数胎児腎における胎内環境応答性遺伝子を網羅的に解析する。さらに得られた遺伝子群の機能をヒトiPS細胞由来腎オルガノイドで検証することで、ヒトのネフロン数決定機構に迫る。

研究実績の概要

ヒト腎の機能単位「ネフロン」の形成は胎児期に終了し、生下時のネフロン数はその腎臓の予備力を表している。また、生下時のネフロン数は出生時体重と相関し、低出生体重児は将来の末期腎不全リスクが高いことも知られている。研究代表者は独自に、妊娠中の母の喫煙や、児が低出生時体重であったことが3歳児検診における蛋白尿と関連することを報告しており、ここからも胎内環境と生後の腎臓病の関連性が示唆される。このように、胎内環境(特に栄養変化)が生下時のネフロン数と生後の腎臓病発症に影響を与えることは疫学的には明らかだが、そのメカニズムは十分には明らかにされていない。上記解析を困難にする一因は、げっ歯類モデルと霊長類のギャップである。げっ歯類は生後もネフロン新生が継続するため、胎内環境の影響を受けにくい上、多胎妊娠であり相違点が多いため、霊長類における胎内環境と腎発生の関連に焦点を当てる必要がある。本課題では、腎発生における低ネフロン数刺激とエネルギー代謝の関連性を解析するとともに、霊長類胎児腎のspatial transcriptomicsを用いて、低ネフロン数胎児腎における胎内環境応答性遺伝子を網羅的に解析する。さらに得られた遺伝子群の機能をヒトiPS細胞由来腎オルガノイドで検証することで、ヒトのネフロン数決定機構に迫る。
2023年度は、生体内のアデノシン三リン酸(ATP)のFRETバイオセンサーAteamをR26遺伝子座にノックインしたマウス(Ateamマウス)(Yanagita M et al. J Am Soc Nephrol. 2020)を用いて胎児腎の器官培養を行い、腎発生におけるエネルギー代謝ダイナミクスをリアルタイムに可視化することに成功した。加えて、各種代謝経路阻害薬を投与した際のエネルギー代謝変化を観察した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

担当研究者の努力により、胎児腎におけるATP可視化を順調に実施することができた。加えて、共同研究者との円滑なコミュニケーションにより、胎児腎のサンプルを多数入手することができた。

今後の研究の推進方策

今後は、ATP可視化マウスを用いた解析をさらに進めるとともに、サル胎児腎におけるSpatial transcriptomics、特にPhoto-isolation chemistry (PIC)-RNAseqを実施することで、胎内環境応答性遺伝子を同定する。研究代表者は既に予備的な実験でPIC-RNAseqの条件の最適化を終えており、進捗が期待できる。加えて、iPS細胞由来の腎オルガノイドを用いて、得られた知見を検証する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 その他

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Real-time ATP imaging reveals the metabolic state during kidney development2023

    • 著者名/発表者名
      Akiko Mii, Shinya Yamamoto, Shigenori Yamamoto, Motoko Yanagita
    • 学会等名
      ASN Kidney Week 2023 in Philadelphia
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [備考] 京都大学医学研究科腎臓内科学

    • URL

      https://www.kidney-kyoto-u.jp

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-07-04   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi