研究課題
挑戦的研究(萌芽)
発生学的にみると血液には胎児型と成体型が存在し、胎児型は卵黄嚢から、成体型は胎児期腎臓近くのAGM領域から発生する。後者はさらに胎児肝臓そして新生児骨髄へと移動して成体型の血液幹細胞となる。しかし血液幹細胞がなぜ腎臓付近で誕生するかは依然として不明である。そこで本研究は、申請者が得意とする腎臓発生の視点から血液幹細胞の誕生機構を解明することを目的とする。申請者が腎臓発生研究の過程で見出した遺伝子に着目して血液幹細胞の系譜解析を行い、その起源を同定する。そして血液と腎臓の起源細胞の位置と遺伝子発現を比較することによって、その類似性と違い、相互作用を解明する。