研究課題/領域番号 |
23K18311
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
岡田 英志 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30402176)
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研究分担者 |
富田 弘之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (50509510)
鈴木 浩大 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 特任准教授 (80724583)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2025年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | グリコカリックス / リンパ管 / 微小循環 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではリンパ管内皮細胞特異的にグリコカリックスの構成成分をノックアウトしたマウスを用いて、どのような表現型が生じるのかを確認し、リンパ管におけるグリコカリックスの機能の解析を行うことを目的とする。 リンパ管内皮細胞の内膜面に存在するグリコカリックスの形態とその機能を明らかにするために以下の3つの実験を行う。 1) 正常時ならびに炎症誘発時について各臓器でのリンパ管の局在を検討する。 2) リンパ管内皮グリコカリックスの超微形態を明らかにする。 3) リンパ管内皮細胞特異的グリコカリックスノックアウトマウスを用いて各臓器における表現型を明らかにする。
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研究実績の概要 |
血管内皮細胞は表面を血管内皮グリコカリックス(GCX)に覆われ,微小循環の恒常性維持の役割を担っている。近年GCXの存在が再考され、血管内から間質へ移行した体液のほとんどはリンパ管を経て血管内へ戻るとされており微小循環においてリンパ管流の関与が示唆されている。GCXは敗血症などの急性炎症において障害され血管透過性が亢進し、間質へ水分が漏出する一方で、リンパ管による水分の回収については明らかとなっていない。10週齢雄性のC57BL6マウスにLPSを20mg/kgのdoseで腹腔内投与し血管炎を誘発した。コントロールとして同量の生理食塩水を投与した。リンパ管の機能は足背皮下に1%エバンスブルー溶液を50ul注射し腹腔リンパ節が染色されるまでの時間を計測して評価した。LPS投与24、48時間後にリンパ管機能を測定したところLPS投与前と投与後24時間では有意差を認めなかった(1.5±0.4分、1.3±0.6分)が、LPS48時間後でエバンスブルー注入後15分たっても腹腔リンパ節は染色されなかった。また組織学的にLPS投与によりリンパ管内皮でGCXが減少していることが確認された。以上のことからLPS投与によりリンパ管内皮GCXが障害され、リンパ管流が低下することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
GCXの超微形態の確認をおこない、炎症下でのGCXの分布についても検討を行ったため。
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今後の研究の推進方策 |
リンパ管特異的にグリコカリックスを欠損させたマウスを用いて検討を行う。
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