研究課題/領域番号 |
23K18319
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
加藤 純悟 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (40465018)
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研究分担者 |
岩野 智 宮崎大学, キャリアマネジメント推進機構, 講師 (10734832)
寅丸 智子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70594612)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 細胞内酸素化 / 脳血流自動能 / 生物発光 / 非侵襲的可視化 / 神経細胞 / 酸素化 / 脳虚血 / 循環管理 |
研究開始時の研究の概要 |
脳は、体重のわずか約2%の重量にして全身の約25%もの酸素消費量を要する最も酸欠状態に弱い臓器である。しかし、さまざまな病態で脳を守るために臨床で行われている輸液・輸血、血管作動薬治療など、いずれも脳細胞レベルでの実質的な効果が評価されていないまま漫然と行われている。本研究ではホタル発光などの生物発光を応用したOxyBLI技術により、脳神経細胞レベルでの酸素化状態を生きた状態で可視化を試みる。これにより 脳血流の変化と脳細胞内の酸素化状態の関連性を検証し、 脳血流が障害される病態にて脳細胞内酸素化を最適化する循環管理を探索する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、酸素依存性発光酵素による標的細胞内の酸素化ダイナミクスを可視化するOxyBLI技術における実験動物(マウス・ラット)での実践的開発にある。これまでにアデノ随伴ウイルスによりラット脳線条体にOxyBLIを発現させ、吸入酸素濃度を変化させるモデルおよび出血性ショックモデルなどで、ニューロン内の酸素化のダイナミクスの非侵襲的可視化に成功した。また、同OxyBLIシステムをノックインさせたマウスにおいても同様のモデルにて、ニューロン内の酸素化のダイナミクスの非侵襲的可視化に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り、ラットおよびマウスにて複数のモデルでの非侵襲的連続的に細胞内酸素化ダイナミクスの可視化に成功している。
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今後の研究の推進方策 |
今後はOxyBLIを発現させたラットおよびマウスにおいて、さまざまな前臨床的病態モデルにおけるニューロン内酸素化ダイナミクスの可視化に挑戦する。ノックインマウスにおいて、抑制性ニューロンや心筋細胞、肝細胞など他の標的細胞内にOxyBLIを発現させ、組織・細胞の違いによる各病態での酸素化ダイナミクスの特徴付けを進めていく。さらに、マーモセットにおいても同様の実験を行う。2年計画の最終年度として、これらの知見をまとめ、国際学会での発表や学術論文の投稿を進めていく。
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