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新規ゲノム内在性因子による妊娠高血圧症候群の病態解明への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 23K18345
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
研究機関東京薬科大学

研究代表者

草間 和哉  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (30579149)

研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
キーワード妊娠高血圧症候群 / 内在性レトロウイルス因子 / 胎盤 / トロホブラスト / エクソソーム
研究開始時の研究の概要

進化過程で獲得したが機能が未知であるゲノム内在性レトロウイルス因子(ERVs)の同定・機能解析から妊婦の致死性疾患である妊娠高血圧症候群(HDP)の早期発症機序を解明する。HDPは妊婦の約10%が罹患し、母子共に致死的な緊急性の高い重点疾患であるが、現時点での根本的な対処法は妊娠の終了のみである。原因として、完全な妊娠生理が未だ明らかになっておらず、特に胎盤の構成細胞であるトロホブラスト細胞の分化・融合に関わる因子群が完全に解明されていないことあげられる。本研究は、機能が未知であるERVs因子群に着目し、トロホブラスト細胞の分化・融合機構の解明から早期HDPの発症機序を明らかにする。

研究実績の概要

本研究の目的は、進化過程で獲得したが機能が未知であるゲノム内在性レトロウイルス因子(ERVs)の同定・機能解析から妊婦の致死性疾患である妊娠高血圧症候群(Hypertensive Disorder of Pregnancy: HDP)の早期発症機序を解明することである。HDPは妊婦の約10%が罹患し、子癇発作などを起こす母子共に致死的な緊急性の高い重点疾患である。世界中でHDPの治療法や病態メカニズムに関する研究が行われているが、現時点での根本的な対処法は妊娠 の終了のみである。原因として、完全な妊娠生理が未だ明らかになっておらず、特に胎盤の構成細胞であるトロホブラスト細胞の分化・融合に関わる因子群が完全に解明されていないことあげられる。本研究は、機能が未知であるERVs因子群に着目し、トロホブラスト細胞の分化・融合機構の解明から早期HDPの発症機序を明らかにする。HDPと診断される妊娠20週付近の胎盤組織をRNA-seqにより網羅的に解析を行った。その際に、変化のあったERVs因子を網羅的に抽出した。その結果約2400因子を同定した。また、この中でも変化があった因子は520因子同定された。さらに、変化のあった因子群において内在性ウイルスを構成する配列のどの部分に由来するのかクラス分けを行った。一方、同RNA-seqデータを用いて遺伝子発現解析を行ったところ、インターフェロンおよびミトコンドリアに関連する遺伝子がHDPにおいて大きく変化していた。今後、エンベロープ由来因子とそれ以外をグループ分けし、トロホブラスト細胞の機能における役割について精査を行うと共に、インターフェロンとミトコンドリアとの関連についても調べる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

予想よりも変化しているERV配列が多く同定されたため、どの配列の機能を見ていくかの選別に時間を要しているため。

今後の研究の推進方策

現在、機能解析にかけるERV配列をセレクション中であるが、それが完了し次第、申請時の計画通り、融合型および浸潤型のトロホブラスト細胞における役割を確認していく。また、培養系においてその機能が確認したのち、妊娠高血圧症候群患者の組織サンプルを用いて、生体内においても同様の働きをしているのか機能解析を行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Quercetin stimulates trophoblast fusion via the mitochondrial function2024

    • 著者名/発表者名
      Yoshida Kanoko、Kusama Kazuya、Shinohara Go、Sato Shiho、Yoshie Mikihiro、Tamura Kazuhiro
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 14 号: 1 ページ: 287-287

    • DOI

      10.1038/s41598-023-50712-1

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 子宮内膜細胞の線維化シグナルと内膜症進展2023

    • 著者名/発表者名
      草間 和哉、田村 和広
    • 学会等名
      第97回日本薬理学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 胎盤栄養膜細胞の微絨毛形成におけるプロゲステロン受容体膜構成因子1(PGRMC1)の役割2023

    • 著者名/発表者名
      津留 涼也、吉江 幹浩、森岡 和大、東海林 敦、安曇 麻奈、草間 和哉、栁田 顕郎、田村 和広
    • 学会等名
      第31回日本胎盤学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-07-04   更新日: 2024-12-25  

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