研究課題/領域番号 |
23K18378
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
甲田 勝康 関西医科大学, 医学部, 教授 (60273182)
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研究分担者 |
小原 久未子 関西医科大学, 医学部, 講師 (60778455)
中村 晴信 関西医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10322140)
藤田 裕規 近畿大学, 医学部, 講師 (10330797)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2025年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 疫学 / 体組成 / 骨粗鬆症 |
研究開始時の研究の概要 |
骨粗鬆症は女性の問題であると思われがちで、女性の研究は多くなされてきた。しかし、大腿骨近位部骨折の22.8%は男性が占めており、男性においても骨粗鬆症予防は重要な課題である。骨粗鬆症の危険因子の一つに低体重が報告されている。体重は脂肪や骨格筋、その他の組織から構成されており、骨格筋は重力と収縮による力学的負荷を骨に加えることで骨の強度を保持すると考えられている。しかし現在、「アジア地域において、高齢男性の骨格筋量の適正な維持管理がその後の骨折に対して防御的に働く」かどうかに関してはコホート研究での科学的根拠は存在しない。本研究課題では、このテーマにおいて科学的根拠を創生することに挑戦する。
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研究実績の概要 |
令和5年度(2023年度)は、男性骨粗鬆症コホート研究 Fujiwara-kyo Osteoporosis Risk in Men study(FORMEN study)において、過去に二重エネルギーエックス線吸収法(DXA法)で測定した全身および部位別の骨格筋量がその後の骨折の発症を予測し得るかどうかについて明らかにすることを目的として、追跡調査を行った。FORMEN study は、奈良県の4市(橿原市、奈良市、大和郡山市、香芝市)在住の、65歳以上で、独歩可能な男性を対象に開始された疫学研究である。過去に実施した調査では、DXA法で測定した全身および部位別の骨格筋量に加えて、血糖・インスリン・血清脂質・肝機能・腎機能等の血液検査、栄養摂取量、身体活動、生活習慣、運動機能、血圧、頸動脈エコー、足関節上腕血圧比、脈波伝搬速度等のデータが得られている。また、凍結血清が-80℃で保存されている。なお、対象者および代諾者に全調査内容、利益と不利益、費用、参加の自由、結果の報告と公表、個人情報保護の方法等の説明を行い、インフォームド・コンセントを受けている。また本研究計画は、近畿大学医学部倫理委員会および関西医科大学医学倫理審査委員会において既に承認され、研究機関の長の許可を得て実施した。令和5年度は、2017年2月から2019年3月にDXA法で全身および部位別の骨格筋量を測定した747名(FORMEN一次コホート)を対象として、追跡期間中の新規骨折を把握した。追跡期間中の骨折の有無についての情報は、質問紙票を用いて郵送調査にて得た。さらに、期日内に返答が得られなかった者を対象とし、補足的な郵送調査を行うと共に、十分な回答の得られなかった者については個別の電話調査にて情報を得た。同時に、凍結保存されている血清中のバイオマーカー等を測定し、骨折との関係について検討することを試みた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
FORMEN studyには2017年2月から2019年3月に骨格筋を含む調査を行った集団(FORMEN一次コホート)と2019年8月から2020年1月に骨格筋を含む調査を行った集団(FORMEN二次コホート)が存在する。令和5年度は当初の研究計画通り、FORMEN一次コホートの追跡調査実施することができた。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は当初の研究計画通り、FORMEN二次コホートの追跡調査および血清中のバイオマーカー等を測定し、統計解析のためのデータセットの作成や文献学的考察も行う。また可能であれば成果報告(学術論文投稿・学会発表など)を行う。
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