研究課題/領域番号 |
23K18389
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村木 功 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (70731561)
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研究分担者 |
山岸 良匡 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20375504)
清水 悠路 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 公衆衛生部, 課長 (40569068)
岩崎 基 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 部長 (60392338)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 認知症 / 食事 / 血液 / バイオマーカー / 血液バイオマーカー / 栄養 / 疫学研究 |
研究開始時の研究の概要 |
わが国では高齢化に伴い、認知症患者が増加しているが、健康的な食生活を心がけることにより予防できる可能性がわかってきた。一方、食事調査では対象者の知識や記憶力など高い認知機能が求められるため、認知機能の低下により正しく食事が評価できない。また、認知症そのものが食事の偏りを起こす。これらにより、高齢者を対象とした場合、原因と結果の逆転現象が起こりやすい。そこで、本研究では中年期も対象とし、栄養摂取と関連する血液成分を測定することで、このような逆転現象の影響を受けないようにして、栄養摂取と認知症発症との関連を明らかにする。
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研究実績の概要 |
食事は重要な生活習慣の一つであり、がん、循環器疾患など様々な病気と関連することがわかっている。認知症は、加齢とともに罹りやすくなる疾患で、高齢化社会においてその重要性を特に増している。これまでに、国内外で食事との関連についても多く検討されているが、記憶力の低下が認知症の特徴の一つであり、食品摂取頻度調査など記憶に頼る食事の評価では認知症の初期症状との区別ができない可能性がある。そこで、食事に関連する血液中の成分を測定し、認知症との関連を検討した。 令和5年度は、認知症と関連する食品・栄養素等についての文献的検討を行った。食品・栄養素等として、抗酸化物質(ビタミンC、E、βカロテン)、ビタミンB群、ホモシステイン、n-3系不飽和脂肪酸、フラボノイド類、コーヒー・カフェインが認知症との関連を多く検討されていた。抗酸化物質、ビタミンB群、n-3系不飽和脂肪酸、フラボノイド類を多く摂ると、認知症リスクが低い一方、ホモシステインやコーヒー・カフェインを多く摂ると、認知症リスクが高くなる報告があった。また、血中ビタミンD濃度と認知症との関連も多く検討されており、ビタミンD欠乏では認知症リスクが高いことが報告されていた。効率的に研究を進めるため、他の疾患と共通する要因に注目し、これらの栄養素のうち、他の疾患とも関連が報告されている抗酸化物質であるビタミンA、C、E、βカロテンを中心に血液検体を測定し、認知症との関連を検討する方針とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度は測定対象とする栄養素の同定を行い、年度内に測定を開始する予定であったが、検査会社での測定結果が不安定である可能性がわかった。現在、測定方法の再検討を進めているため、測定を開始できていない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度中にJPHC研究の血液検体の測定を行い、その結果を踏まえて、CIRCS研究の血液検体の測定を開始する。令和6年度に認知症との関連を分析し、論文を執筆する。
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