研究課題/領域番号 |
23K18392
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
田中 篤 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50458072)
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研究分担者 |
野坂 みずほ 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00244731)
石上 安希子 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60359916)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2025年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | MINOCA / 突然死 / 剖検 / 光干渉断層法 / 法医学 / 急性冠症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
心臓突然死(SCD)は年間6-8万例発生し増加しているが、剖検を行っても約半数しか確定診断が出来ず、法医学上の極めて重要な課題となっている。近年、冠動脈に狭窄を認めない急性心筋梗塞(MINOCA)がSCDの原因の1つと推察されるも、死後のMINOCA診断は不可能で詳細は不明である。我々はMINOCAに特徴的な冠動脈病変を、光干渉断層法(OCT)を用いて報告した。本研究では、血管内光学的剖検用OCTプローベとそれを剖検で用いる手技を開発し血管内光学的剖検法を構築する。最終的にSCDにおいて血管内光学的剖検法を利用しMINOCAの診断およびその発症機序を解明する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、細口径光干渉断層法プローベ及びその法医学的実施手法の開発により血管内光学的剖検法を確立し、それを従来の法医学的手法に加える事で、心臓突然死(SCD)における冠動脈に狭窄を伴わない急性心筋梗塞(Myocardial Infarction with Non-Obstructive Coronary Artery disease: MINOCA)とMINOCAの関与や発生機序明らかにし、またその法医学的診断法を構築することである。 令和5年に予定されていたのは、MINOCAにおける冠動脈微小血栓の関与の検討である。循環器内科において、200例の冠動脈疾患患者において、光干渉断層法を用い冠動脈内の微小血栓を探索した。血液検査および冠動脈造影により確定診断されたMINOCAの8.5%の症例に、動脈硬化や解離等の病変がないにも関わらず、冠動脈壁に血栓の付着を認めた。この結果は通常の病理診断の標本作製プロセスで、消失もしくは標本作成エラーとして考えられていた冠動脈内微少血栓が、MINOCAの発症に関与していることを強く示唆するもでの、本研究の作業仮説の裏付けとなった。 また、血管内光学的剖検法用プローベ及び実施手技の開発を開始した。剖検においては動脈内腔が虚脱しており、臨床例のように大腿動脈や橈骨動脈から長い距離を逆行性に辿り血管内用光干渉断層法プローベを冠動脈に挿入することは不可能である。そのため直径1mm以下の親水性コーティングを施した細口径プローベを開発し、X線透視下に内頚動脈から短距離かつ直線上に冠動脈にアプローチし、光干渉断層法プローベを冠動脈に挿入するという血管内光学的剖検法特有の手技開発が必要である。現在外径0.9mmの細口径光干渉断層法プローベを試作し、ブタ摘出心で画像品質チェックを行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今回の研究の作業仮説をサポートする、ヒトデータの取得に成功した。またその頻度も判明した。 現在、剖検用光干渉断層法プローべを試作中である。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画通り直径1mm以下の親水性コーティングを施した細口径光干渉断層法プローベを用い、X線透視下に内頚動脈から短距離かつ直線上に冠動脈にアプローチし、光干渉断層法プローベを冠動脈に挿入するという血管内光学的剖検法特有の手技を開発する予定である。また心臓突然死(SCD)におけるMINOCAの頻度、特徴および発生機序を剖検例を用い明らかにする予定である。また微小血栓付着冠動脈壁の組織診断および免疫病理学的検討を行い、微小血栓形成の機序を明らかにする予定である。
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