研究課題/領域番号 |
23K18397
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
笹井 浩行 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (60733681)
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研究分担者 |
志田 隆史 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (10883267)
大田 崇央 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (60888329)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | サルコペニア / 腎機能障害 / たんぱく質摂取 / インドキシル硫酸 / 尿毒症 / 植物性たんぱく質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、腎機能が低下した高齢者を対象にPP摂取が腎機能維持および骨格筋機能の悪化抑制に及ぼす影響とその機序を明らかにする。課題1で、腎機能が低下した地域高齢者1000名を対象に、食事調査で把握したPP摂取とサルコペニア・腎機能指標とそれらの機序因子であるインドキシル硫酸等の血液指標を測定する。課題2では、腎機能低下高齢者20名を対象に、10日間のPP摂取による血中・尿中の腎機能・筋萎縮関連指標への影響を検証するクロスオーバー試験を実施する。本研究により、老年医学や腎リハ領域へ確たる新規エビデンスを提供できる。
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研究実績の概要 |
腎機能が低下した高齢者においては尿毒症を回避するため、たんぱく質摂取制限が求められる。一方で、腎機能低下高齢者ではサルコペニア(加齢に伴って骨格筋の量や機能が低下すること)の発症リスクが健常高齢者よりも高く、筋力トレーニングに加えて、たんぱく質を積極的に摂取することが推奨される。つまり、腎機能が低下したサルコペニア高リスク高齢者においてたんぱく質摂取の推奨に衝突が起きている。申請者らの予備研究によると尿毒症を回避しつつ骨格筋の量や質を維持するために、特に植物性たんぱく質が有用である可能性がある。本研究では、腎機能が低下した高齢者を対象に植物性たんぱく質摂取が腎機能維持および骨格筋機能の悪化抑制に及ぼす影響とその機序を疫学研究および栄養介入研究により明らかにすることを目的とした。 初年度は、申請者らが管理・運営する大規模地域高齢者コホート「板橋健康長寿縦断研究」の研究参加者のうちステージI以上の軽度~中程度腎機能低下者において食事調査によるたんぱく質摂取量、骨格筋量、筋機能、腎機能、尿毒症関連物質、骨格筋萎縮関連物質を測定し、たんぱく質摂取とサルコペニアの関連とその機序について解析を試みた。2024年2月1日から14日間に、地域高齢者約800名のデータを収集した。2021年度、2022年度にもすでに同様の手法でデータを収集済みであり、70歳から84歳の地域高齢者約2200人のデータを得ることができた。現在、その膨大なデータを整理するとともに、詳細な解析をする準備をしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は、2024年2月1日から14日間に、地域高齢者約800名のデータを収集できた。2021年度、2022年度にもすでに同様の手法でデータを収集済みであり、70歳から84歳の地域高齢者約2200人のデータを得ることができた。現在、その膨大なデータを整理しており、成果を発信する準備が整いつつある。そのため、「概ね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、2023年度までに得た高齢者データを用い、植物性たんぱく質の摂取とサルコペニア判定、その算出項目、潜在的機序因子との関連を横断的に検証する。また、腎機能低下高齢者20名を対象に、10日間のPP摂取による血中・尿中の腎機能・筋萎縮関連指標への影響を検証するクロスオーバー試験を実施する。
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