研究課題/領域番号 |
23K18400
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
荒尾 晴惠 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50326302)
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研究分担者 |
山本 瀬奈 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (60796522)
田村 沙織 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50756210)
倉恒 弘彦 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教授 (50195533)
竹屋 泰 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70590339)
佐藤 太郎 大阪大学, 医学部附属病院, 准教授 (40368303)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 外来がん薬物療法 / 高齢者 / 聴覚障害 / コミュニケーション / セルフケア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、外来がん薬物療法実施前の高齢がん患者の聴覚の状態を可視化することにより、聴覚に配慮したコミュニケーションを患者-医療者が行うことで、安全な治療の遂行やセルフケアの理解が向上するのか検討することである。外来がん薬物療法は複雑化し、患者家族にも多様なセルフケアが求められている。高齢がん患者の難聴はセルフケアの遂行に不可欠な情報の理解を妨げる重大な問題であるが、現状では患者の自己申告や会話に基づく医療者の感覚的な評価に依存している。そこで本研究では聴力検査を搭載した臨床現場へ導入可能なツールを開発し、これまで感覚的に取り扱われてきた高齢がん患者の難聴の問題を可視化することを目指す。
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研究実績の概要 |
外来がん薬物療法は複雑化し、患者家族にも多様なセルフケアが求められている。そこで、本研究の目的は、外来がん薬物療法実施前の高齢がん患者の聴覚の状態を可視化することにより、聴覚に配慮したコミュニケーションを患者-医療者が行うことで、安全な治療の遂行やセルフケアの理解が向上するのか検討することとした。令和5年度は、外来がん薬物療法を実施する高齢がん患者を対象にした実態調査を計画し、実施に向けて取り組んだ。 具体的には、外来がん薬物療法中の高齢がん患者を対象に、①質問紙を用いた聴覚の自己評価および簡易的な聴覚検査により聴覚障害の実態を把握すること、②聴覚に関連した医療者とのコミュニケーション上の困難とセルフケアの理解度の違いを自記式質問紙調査により評価することを計画した。はじめに文献検討を行い、聴覚の自己評価に用いる評価尺度を選定した。また、先行研究を参考に医療者とのコミュニケーションとセルフケアの理解に関する調査項目を確定し、質問紙調査の準備を進めた。並行して、聴覚の簡易測定について、測定機器の検討、調査施設との調整を行ったが、調査場所の確保等の問題が生じ、計画の再検討が必要になった。外来がん化学療法室の環境では聴覚測定を実施することは難しいと判断し、質問紙調査と聴覚測定は別に調査計画を立案することとした。質問紙調査においてはセルフケア指導の場の環境音を測定し、客観的指標を用いた実態把握の一助とする。 質問紙調査は調査施設を増やして、予定症例数が確保できるよう5施設と交渉を行い、研究組織を構成した。質問紙調査に関して、倫理委員会に一括申請を済ませることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
R5年度は、外来がん薬物療法実施前の高齢がん患者を対象とした、きこえによるセルフケア理解の質問紙調査ならびに、簡易的な聴覚検査を実施予定であったが、調査施設における聴覚測定に関する諸問題への対応に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
調査施設を複数にして、質問紙調査期間の短縮を図る。聴覚測定については、別途方策を検討する。
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