研究課題/領域番号 |
23K18408
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
村田 憲章 新潟医療福祉大学, 医療技術学部視機能科学科, 准教授 (40773891)
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研究分担者 |
戸田 春男 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (10217507)
生方 北斗 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (50795127)
栄長 敬子 新潟青陵大学短期大学部, 幼児教育学科, 准教授 (70524734)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2025年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 弱視 / 視線解析 / 小児眼科 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,キャリブレーションフリー視線追跡装置を用いた視力の自動測定機器によって,現代の乳幼児の保有視力分布について観察研究を行うためのシステムを開発しようとするものである.近年はデジタルデバイスが普及し,視環境が変化している.一方で,視力発達に関する知見は長年更新されておらず,現代の乳幼児の発達を反映しているとは言い難い.本研究で用いる装置は,自覚応答なしに短時間で多数の被検者の視力データを得ることに優れる.視力の知見が更新されることは,弱視の見逃しリスクを回避することとなり,正常な視覚機能を持ち社会的な制約を受けない人々を増加させることに繋がる.
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研究実績の概要 |
本研究は,キャリブレーションフリー視線追跡装置を用いた視力の自動測定機器によって,現代の乳幼児の保有視力分布について観察研究を行うためのシステムを開発しようとするものである.近年はデジタルデバイスが普及し,視環境が変化している.一方で,視力発達に関する知見は長年更新されておらず,現代の乳幼児の発達を反映しているとは言い難い.本研究で用いる装置は,自覚応答なしに短時間で多数の被検者の視力データを得ることに優れる.視力の知見が更新されることは,弱視の見逃しリスクを回避することとなり,正常な視覚機能を持ち社会的な制約を受けない人々を増加させることに繋がる. 2023年度中は,視線追跡装置による視力検査環境の構築と健常成人を対象とした予備的実験を実施した.ディスプレイ画面の左右に縞視標を表示するが,画面を左右で分割して解析を行った.その結果,測定時間中,縞視標がある側に約90%視線が滞留した際に見えていると判断することが適切であることが判明した.現時点では健常成人の測定に留まるため,今後は小児や乳幼児の視線計測を段階的に計画していく予定である.さらに,本研究の最終目標は乳幼児視力のデータ分布を視線追跡装置によって再構築することにあるが,これを実現するためにはより細かな視力測定を実現することが必要不可欠である.今後,実験を重ねつつ,研究分担者および視線追跡装置の開発元と連携し,機材の改良を進めていく計画である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
健常成人における本機器 (EMR-ACTUS) での視力を測定するための注視時間割合を基にした閾値は算出は完了し,測定環境は整った.本研究成果の一部は,国内学会で発表済みであり,今後も継続的に学会発表,論文執筆をおこなえる準備がある.一方で,多段階の視力を測定するためにはEMR-ACTUS付属のディスプレイの解像度が不足しているため,この点については機器自体のさらなる改良が必要である.
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今後の研究の推進方策 |
EMR-ACTUSの開発については,分担研究者および開発元のナックイメージテクノロジーと密に連携し実施していく予定である.機材のブラッシュアップ完了後,改めて健常成人の視力測定を実施し,測定精度を確かめていく方針である.その後,乳幼児視力のデータ取得を開始するが,この点については研究分担者が所属する機関とかかわりがある幼稚園・保育園・こども園の園児およびその保護者に協力を依頼する予定である。
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