研究課題/領域番号 |
23K18414
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 亜希子 東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (80800979)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 視床下部 / 神経活動 / 老化 / 老化脳 / TRAP2マウス |
研究開始時の研究の概要 |
神経の過興奮は定常状態において本来抑制されるべき神経活動が増加する状態であり、その結果、異常な神経ネットワーク活性が誘導される。神経の興奮が抑制されている個体ほど長寿であるという知見からも神経の興奮状態と寿命は密接に関係しあっていることが示唆される。しかし、神経の興奮が老化・寿命を制御するメカニズムについては未だに不明である。本申請研究では、老齢個体において食餌制限により過興奮が抑制される神経群の同定と候補神経のin vivo機能解析に取り組むことでメカニズムの解明に挑む。
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研究実績の概要 |
Fos-TRAP2マウスとRosa-ZsGreenマウス(いずれもJackson Laborartoryより導入済)を交配させたTRAP2-ZsGreenマウスを作製し、神経活動を明らかにしたいタイミングで4-ヒドロキシタモキシフェン(4-OHT)を投与すると、一定時間枠内の神経活動をcFos発現に伴う緑色蛍光シグナルとして捉えることができる。この方法を用いて睡眠負荷による脳内の神経活動変化を網羅的に解析し、原著論文として発表した(Urushihata et al Front Neurosci 2023)。なお、睡眠負荷は、gentle handling法とsleep fragmentation chamber (Lafayette Instrument, USA) を用いた機械的な方法の2つの方法を用いて実施した。特に、sleep fragmentation chamberを用いた手法で睡眠制限を行う際、ワイヤレスEEG/EMGシステムを用いることで睡眠解析も同時に行い、睡眠負荷の程度を明らかにすることができた。このTRAP2-ZsGreenマウスを用いて、若齢マウスと老齢マウス、または老齢食餌制限マウスと老齢自由摂餌マウスに4O-HTを投与し、脳検体を採取した。そして群間における神経活動量変化を網羅的に解析した。これらの解析結果から、視床下部の詳細な領域における加齢及び食餌制限における神経活動変化を明らかにすることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
モデルマウスの作製と脳検体の採取は順調に進み、解析データを得ることができた。そのため、おおむね順調に研究が進んでいると考える。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度までに同定された視床下部に含まれる神経群について、その神経活動をDesigner Receptors Exclusively Activated by Designer Drugs (DREADD)法やオプトジェネティクス法により操作し、生理学的機能(睡眠構造、代謝能、身体活動量、など)を解析する。
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