研究課題/領域番号 |
23K18454
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
|
研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
衣笠 竜太 神奈川大学, 人間科学部, 教授 (10409378)
|
研究分担者 |
畑 純一 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (00568868)
|
研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | 力伝達 / MRI / 位相コントラスト / 拡散イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
筋収縮時に発生した張力が筋線維を横切って細胞外マトリクスを経る横方向経由の張力(lateral force transmission)の低下が加齢による筋力低下のメカニズムに関与しているとの仮説を立てているが、現在これを評価できる技術がない。MRIの速度エンコード位相コントラスト法とコラーゲン組織を画像化できる超短エコー時間法にせん断弾性係数を算出できる磁化転写法を組み合わせ、せん断応力のin vivo MRイメージングの開発に挑戦する。これに成功すれば、これまで計測困難であったヒトのlateral force transmissionを可視化・定量化することが可能となる。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、筋収縮時のlateral force transmissionのエビデンスとして筋線維の横方向に生じるせん断応力を非侵襲的に可視化・定量化する磁気共鳴画像法 (MR)イメージングの技術開発に新たに挑戦することであった。筋収縮時のlateral force transmissionを定量するため、三方向速度エンコードフェイズコントラスト磁気共鳴画像法(VE-PC MRI)を使用した。この方法により、腓腹筋内側頭(MG)とヒラメ筋(Sol)の二軸ひずみパターンを周期的な等尺性収縮中に計測した。縦方向および横方向の力は、アキレス腱力、足底屈筋内の相対的な生理学的横断面積(PCSA)、モーメントアーム、および各筋の羽状角から算出した。その後、筋肉によって行われた機械的仕事量は、縦方向および横方向の筋力とひずみを積分することで算出した。4週間の片側下肢懸垂(ULLS)が力、ひずみ、および機械的仕事量に与える影響を検証した。被験者は健常な成人7名であった。その結果、ULLS後には筋力と機械的仕事量の両方が有意に減少し、特に横方向の機械的仕事量が縦方向の約2から3倍であることが確認された。さらに、ULLS後の最大随意収縮トルク(MVC)と機械的仕事量の減少は強い相関を示し、筋力低下の一因として機械的仕事量の低下が示唆された。本研究は、長期的な筋力低下の予防に新しい方法を提供する可能性を示している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
特に無し
|
今後の研究の推進方策 |
英語での論文執筆を進め、アクセプトさせる。
|