研究課題
挑戦的研究(萌芽)
「複雑なモデルは不適切でも,より複雑にすれば適切になっていく」という二重降下現象は,統計学/機械学習の常識を覆すが故に分野に衝撃を与えている.本課題では,データ解析において二重降下現象を活用するため,古典的な統計学の道具である FIC を援用して情報量規準を開発する.これは二重降下現象のもとでの変数選択を可能にする.一方,変数選択には quiet scandal と呼ばれる問題がかねてから存在し,それを克服する手法として選択的推論(条件付き選択後推論)が近年注目を浴びてきた.そこで,最も基本的な情報量規準である AIC で変数選択をしたときの選択的推論を拡張することで,二重降下現象のもとでの選択的推論も開発する.