研究課題/領域番号 |
23K18514
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分62:応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
佐藤 周平 法政大学, 情報科学部, 准教授 (90815599)
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研究分担者 |
謝 浩然 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (40789898)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 流体シミュレーション / スケッチ / ユーザインタフェース / 深層学習 / 拡散モデル / 最適化 / 制御 |
研究開始時の研究の概要 |
映画やゲームなどにおいて,流体(煙や水,炎など)の映像の生成に物理シミュレーションがよく用いられる.ただし流体は,その非線形性から結果を予測することが困難なため,制御や編集のための方法が数多く提案されている.これらはシミュレーションに慣れたアニメータには有用な方法だが,シーンの構成を考えるデザイナの描いた絵コンテなどと直接対応させることは不可能に近く,結局は映像の作成に試行錯誤が必要となる.そこで本研究では,デザイナの描くスケッチを1枚もしくは少ない枚数入力すると,それに類似したシミュレーション結果が得られる革新的なシステムを追求する.
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研究実績の概要 |
本研究の目的であるスケッチ駆動の流体シミュレーションのために,2次元の煙の流れをスケッチから生成する方法を提案した.本研究課題では,事前の研究において同様に2次元の煙の流れをスケッチに基づいて生成する方法を発表していた.この事前の研究では,煙の流れとそれに対応する線画との対応関係を2段階のcGANを用いたモデルにより学習した.これに対し,新たに近年深層学習モデルとして注目を集めている拡散モデルを用いた2段階のネットワークを構築し,煙の速度場と主要な流れの存在範囲を表すLagrangian Coherent Structure(LCS),およびLCSと線画の関係を,cGANよりも精度よく学習できることを明らかにした.また,提案手法のモデルは従来のcGANを用いたモデルよりも,尤もらしい流れが生成できることを確認した.本提案モデルにより,流れを疑似的に表す線画から,尤もらしい煙の流れを生成することに関して,より精度を向上させることができ,また本研究課題が目的とする流体のラフなスケッチからの流れの生成に向けて大きな知見を得ることができた. また,川の流れを対象として,スケッチに応じた川の流れを生成する方法を提案した.この方法では,ユーザが描いたラフな川のスケッチに対し,その川の幅に類似した3次元の川の流れを生成する.具体的には,川のシミュレーション結果をスケッチと同一の視点から描画し,スケッチの川の領域と,シミュレーションの川の領域が一致するように,川の流入口の大きさや流入する速度を最適化する.この手法により川の幅に関してスケッチに類似したシミュレーション結果が得られることを確認でき,スケッチとシミュレーション結果の類似性を評価可能な枠組みを明らかにできた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
初年度は主にインタフェースや従来手法の3次元化などの実装や調査を計画していた.3次元化については,完了しておらず現在準備中であるが,その他の実装や調査に加えて,研究実績の概要にも記載した通り,すでに手法の考案や実験に進んでおり,学会での発表も行った.特に煙に関しては,2次元ではあるが,全体のシステムの実装および実験が完了しており,査読付き国際会議への採択も決定している.そして,今後はこの方法をさらに発展させることを計画している.このように,当初計画していた実験環境の準備や文献の調査を超えて,現在研究が進展している.
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今後の研究の推進方策 |
今後はまず,研究実績の概要にて記載したスケッチからの煙の流れの生成モデルを発展させる.現状では2次元の流れを対象としているため,これを3次元に拡張する.また,入力するスケッチは流れの中心を表す線として描く必要があり,煙を絵として描いたようなスケッチとは異なる.そのため,煙を描いたスケッチを入力に利用できるように拡張もしていく.これには,研究実績の概要に記載した川を対象とした研究におけるスケッチとシミュレーション結果の評価方法を参考にして進めることを考えている.加えて,川を含めた液体の流れを対象とした方法についても進展させる.
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