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ミュゼオームと環境DNAに基づく「湖沼の散布体バンク50年問題」への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 23K18543
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分64:環境保全対策およびその関連分野
研究機関神戸大学

研究代表者

坂山 英俊  神戸大学, 理学研究科, 准教授 (60391108)

研究分担者 池谷 仁里  神戸大学, 理学研究科, 学術研究員 (30531579)
研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワード淡水生態系 / 絶滅種/集団 / 散布体バンク / ミュゼオーム / 環境DNA
研究開始時の研究の概要

本研究では、絶滅以前の過去の証拠標本を中心としたゲノム解析(ミュゼオーム解析)から遺伝的情報を復元し、湖底堆積物に含まれる環境DNAを解析することによって、過去から現在に渡る種多様性を考慮した、散布体バンク(湖底堆積物中の種子や接合子の集団)の分布や内在する種組成を評価する手法を確立する。さらに採取した湖底堆積物中の散布体バンクの発芽試験を実施し、絶滅種/集団の再生に挑戦する。1種でも多く絶滅した種や集団が再生されれば、種多様性、遺伝的多様性を未来に残すことに繋がる。

研究実績の概要

本研究では、絶滅以前の過去の証拠標本を中心としたゲノム解析(ミュゼオーム解析)から遺伝的情報を復元し、湖底堆積物に含まれる環境DNAを解析することによって、過去から現在に渡る種多様性を考慮した、散布体バンク(湖底堆積物中の種子や接合子の集団)の分布や内在する種組成を評価する手法を確立する。さらに採取した湖底堆積物中の散布体バンクの発芽試験を実施し、絶滅種/集団の再生に挑戦する。
本年度は、水生植物・藻類のDNAバーコーディング(DNA配列に基づき種を同定する手法)に用いるDNAバーコード領域の検討を行った。これまでに多くの種で調べられている葉緑体コードのrbcL遺伝子に加え、葉緑体コードのatpB遺伝子、psaB遺伝子、matK遺伝子、核コードのITS領域を候補とした。芦ノ湖の過去から現在に渡る水生植物・藻類の種多様性を考慮するため、標本と野外サンプルからDNAを抽出し、これらのDNAバーコード領域の配列情報を取得し、GenBank等のデータを含めた参照配列データの整備を進めた。また、古い証拠標本からのDNA抽出方法の検討、比較的短いDNA断片を増幅するPCR用プライマーのデザイン、DNAバーコーディングの精度の検証を行った。さらに、これまで淡水生態系において、藻類の希少種を対象とした環境DNA解析に関してほとんど報告がないため、室内で培養した藻類の水槽/培養瓶および水生植物・藻類が繁茂する野外から採取した環境DNA解析用サンプルからのDNA抽出方法の検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は証拠標本のDNAバーコーディングに関する条件検討を中心に実験を進め、成果の一部を論文として発表することができた。

今後の研究の推進方策

本年度に採取した環境DNA解析用サンプルの一部において解析が完了していない部分がある。今後は、藻類等の希少種を対象とした環境DNA解析用サンプルのDNAバーコーディングに関する実験系の確立および得られたデータの解析を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Taxonomy, new distribution, and DNA barcoding of the rare alga Chara altaica (Charales, Charophyceae) in Japan2024

    • 著者名/発表者名
      Sakayama, H., Omori, Y., Nozaki, H., Kato, S., Kamiya, K. and Watanabe, M. M.
    • 雑誌名

      Journal of Asia-Pacific Biodiversity

      巻: in press

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 鳥取県における絶滅危惧藻類シラタマモ(シャジクモ目,シャジクモ藻綱)の新産地とDNAバーコーディング2023

    • 著者名/発表者名
      Sakayama, H., Akai, N. and Kamiya, K.
    • 雑誌名

      植物研究雑誌

      巻: 98 号: 5 ページ: 247-253

    • DOI

      10.51033/jjapbot.ID0176

    • ISSN
      0022-2062, 2436-6730
    • 年月日
      2023-10-20
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] シャジクモ藻類の基礎生物学:形態進化とゲノム進化を中心に2023

    • 著者名/発表者名
      坂山英俊
    • 雑誌名

      Algal Resources

      巻: 16 ページ: 17-22

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ストレプト藻類研究の魅力:シャジクモ,アオミドロを中心に2023

    • 著者名/発表者名
      坂山英俊
    • 学会等名
      日本植物学会第87回大会.北海道大学(札幌)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本における気生藻類スミレモ類の分類と系統に関する研究:日本新産種Trentepohlia dialeptaを中心に2023

    • 著者名/発表者名
      山下早織・半田信司・溝渕綾・坪田博美・坂山英俊
    • 学会等名
      日本藻類学会第48回大会.神戸大学(神戸)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] ストレプト植物における多細胞体制進化.原生生物学事典(矢崎裕規,新倉保,猪飼桂他編)2023

    • 著者名/発表者名
      坂山英俊
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      朝倉書店
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 車軸藻類.レッドデータブックとっとり第3版2022 -鳥取県の絶滅のおそれのある野生動植物-(松永大,鶴崎展巨他編)2023

    • 著者名/発表者名
      坂山英俊・赤井伸江・神谷要
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      鳥取県生活環境部緑豊かな自然課
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 生物多様性・進化系統研究室(坂山研)のホームページ

    • URL

      https://sites.google.com/view/sakayama-lab/home

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-07-04   更新日: 2024-12-25  

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