研究課題/領域番号 |
23K18548
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小宮 哲平 九州大学, 工学研究院, 助教 (20457451)
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研究分担者 |
島岡 隆行 九州大学, 工学研究院, 教授 (80202109)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 太陽エネルギー / 資源循環 / 廃棄物処理 / 溶融 / 熱処理 |
研究開始時の研究の概要 |
エネルギー効率の高い非発電型の太陽光エネルギー利用により、廃棄物の処理や資源回収を行なうことを試みる。主たる研究内容は、集光した太陽光を利用した廃棄物処理を可能とする炉の形式の検討となる。小型の太陽光集光式廃棄物処理炉を設置し、廃棄物の溶融、炭化、脱水、乾燥等を試みる。エネルギー収支、処理前後の廃棄物の性状、処理に伴う副産物の性状を把握する。
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研究実績の概要 |
本研究では、高効率な非発電型の太陽光エネルギーの利用による資源循環・廃棄物処理技術の開発を目指す。具体的には、一定面積の地表に反射板を設置し、太陽光を一点に集光し、炉内に入射することで、炉内に高温環境を形成し、廃棄物の処理や資源回収を行なうことを試みる。集光技術については、既に確立されている技術を活用する。したがって、主たる研究内容は、集光した太陽光を利用した廃棄物処理を可能とする炉の形式の検討となる。令和5年度では、廃棄物処理・資源循環分野における太陽光集光方式の適用可能性を探るため、廃棄物処理・資源循環分野における既存の熱処理方法について情報整理を行なった。また、太陽光集光式廃棄物処理炉の設計を可能とするため、太陽光集光技術に関する情報収集、都市別の直達日射量の経時変化データの収集、都市別の廃棄物処理量データの収集を行なった。廃棄物の熱処理において特に多くのエネルギーが必要である廃棄物の溶融処理を対象とし、溶融処理施設における熱収支に関する情報収集を行なうとともに、都市による廃棄物処理量や直達日射量を考慮し、太陽光集光方式による溶融処理において必要となる太陽光集光面積の試算を都市別に行なった。さらに、溶融炉の24時間連続運転を想定し、蓄熱設備を導入した場合の溶融炉内の温度変化の数値シミュレーションを試みた。今後は、太陽光集光式廃棄物処理炉の設計精度の向上を図るとともに、太陽光集光式廃棄物処理の熱収支、エネルギー変換効率、実現可能性の評価のために、光学、伝熱、化学反応等を考慮した数値シミュレーションや、小型の太陽光集光式廃棄物処理炉を用いた実験を行なう予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に太陽光集光式廃棄物処理実験を開始するつもりであったが、実験場所の確保や安全性の確保の問題で、実験を開始することができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
太陽光集光式廃棄物処理炉の具体的な構造の検討および詳細な設計を推進するため、ならびに太陽光集光式廃棄物処理実験の実施(特に高温状態の炉の安全な維持管理)のため、廃棄物処理施設のプラントメーカーおよび太陽光集光技術の研究会、学会等との連携強化を図る。
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