• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

細胞外マトリックスの老化指標の探索

研究課題

研究課題/領域番号 23K18560
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分90:人間医工学およびその関連分野
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

木村 剛  東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 准教授 (10393216)

研究分担者 中村 奈緒子  芝浦工業大学, システム理工学部, 准教授 (70754878)
山田 将博  東北大学, 歯学研究科, 准教授 (90549982)
研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2025年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード細胞外マトリックス / 老化
研究開始時の研究の概要

本研究では、細胞外マトリックスの老化に関する成分、組織構造、形質等の情報を網羅的に集積し、細胞老化との関係を明らかにすることで老化指標となる細胞外マトリックス要素を探索・抽出する。各研究者が細胞外マトリックス老化および細胞老化を担当し、これらの研究を両輪で進め、細胞外マトリックスの老化指標の抽出を全員で行う。

研究実績の概要

我が国は、他国に先駆けて超高齢社会となり、老齢に伴う身体機能の低下である老化や虚弱が社会問題の一つとなっている。老化研究は、細胞の老化が先行しているが、身体機能は細胞および細胞外マトリックスの協働で発現することから細胞外マトリックスの老化の理解は必要と言えるが、機能低下を表す老化は限定的であり不明な点が多い。近年では細胞外マトリックスが細胞機能発現に強く寄与していることが明らかとなっており、細胞および細胞外マトリックスの両輪から老化研究を進める必要がある。本研究では、細胞外マトリックスの老化および細胞の老化に関する研究を計画している。具体的には、若年・健康加齢・老化マトリックスに関する成分的、組織構造的な情報に加えて、力学特性などの機能的な情報を網羅的・定量的に集積し、細胞老化との相互関係を明らかにし、老化指標となる細胞外マトリックス要素の探索・抽出を実施する。今年度は、細胞マトリックス老化について、成分、組織構造の情報を網羅的に集積した。まず、若年のモデル動物を用い、細胞成分を除去し細胞外マトリックス成分にするために脱細胞化を行い、上記の細胞外マトリックス情報を集積した。細胞外マトリックスの成分情報をプロテオミクス解析にて取得した。細胞外マトリックスの組織構造情報を組織染色、電子顕微鏡観察にて取得した。それぞれで得られた画像をもとに組織構造の定量データを集積する方法を探索した。また、細胞老化について、細胞老化には炎症が強く関わっていることから、マトリックスに対する炎症について検討した。異なる脱細胞化方法にて得られた細胞外マトリックスにより炎症性が異なることが明らかとなった。異なる脱細胞化方法にて得られた細胞外マトリックスは、成分および組織構造が異なることからこれらが炎症性に寄与したと考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では、細胞外マトリックスの老化および細胞の老化に関する研究を計画している。具体的には、若年・健康加齢・老化マトリックスに関する成分的、組織構造的な情報に加えて、力学特性などの機能的な情報を網羅的・定量的に集積し、細胞老化との相互関係を明らかにし、老化指標となる細胞外マトリックス要素の探索・抽出を実施する。今年度は、若年のモデル動物を用いて細胞外マトリックスの成分および組織構造の情報の取得方法や定量的データ取得方法を行い、それぞれの情報取得が可能であった。一方の細胞老化については、老化に関連する炎症性を評価する実験系を確立できた。また、老齢のモデル動物の入手について困難であったが、入手できる目処がたった。さらに、次年度以降に計画している機械学習によるデータ解析の手法を学術論文として報告した。以上のことから、本年度の研究はおおむね順調に進展していると考えた。

今後の研究の推進方策

本研究では、老化指標となる細胞外マトリックス要素を明らかとするため、細胞外マトリックスの老化および細胞の老化に関する両輪からの研究を計画している。若年・健康加齢・老化マトリックスに関する成分的、組織構造的な情報に加えて、力学特性などの機能的な情報を網羅的・定量的に集積し、細胞老化との相互関係を明らかにし、老化指標となる細胞外マトリックス要素の探索・抽出を実施する。次年度以降の研究の推進方策として、細胞マトリックス老化について、若年のモデル動物を用いて成分、組織構造の情報に加えて、力学的特性を網羅的に集積する。まず、若年のモデル動物を用い、細胞成分を除去し細胞外マトリックス成分にするために脱細胞化を行い、上記の細胞外マトリックス情報を集積する。また、老齢モデル動物の入手の目処がたったことから、老齢モデル動物の細胞外マトリックスの成分、組織構造、力学特性等の情報を取得する。一方の細胞老化について、今年度と同様にマトリックスに対する炎症細胞応答を検討し、また、繊維芽系細胞のマトリックスに対する応答を加え、細胞老化パラメータを定量し、細胞外マトリックスと細胞老化との関係を検討する。さらに、細胞外マトリックスと細胞老化に関する画像情報や定量情報を用いて人工知能による解析を開始する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Quantification of Decellularization in Hematoxylin and Eosin Stained Images of Decellularized Aorta Using Machine Learning2024

    • 著者名/発表者名
      NAKAMURA Naoko、YASUDA Eri、AKIYAMA Shota、HASHIMOTO Yoshihide、KISHIDA Akio、KIMURA Tsuyoshi
    • 雑誌名

      Advanced Biomedical Engineering

      巻: 13 号: 0 ページ: 26-34

    • DOI

      10.14326/abe.13.26

    • ISSN
      2187-5219
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 種々の脱細胞化組織に対するマクロファージの応答2024

    • 著者名/発表者名
      鈴木美加, 木村剛, Varja cuculuvic, 萩原萌子, 橋本良秀, 山本雅哉, 野村渉, 岸田晶夫
    • 学会等名
      第23回日本再生医療学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Evaluation of macrophage response of decellularized tissues using gene-modified THP-12023

    • 著者名/発表者名
      Mika Suzuki, Tsuyoshi Kimura, Varja Cuculuvic, Ruri Ishigaki, Yoshihide Hashimoto, Takahide Matsushima, Hiroshi Asahara, Wataru Nomura, Tadao Tanabe, Masaya Yamamoto, Kishida Akio
    • 学会等名
      MRM2023/IUMRS-ICA2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2023-07-04   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi