研究課題/領域番号 |
23K18587
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
山城 秀昭 新潟大学, 自然科学系, 教授 (60612710)
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研究分担者 |
阿部 学 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (10334674)
菅原 淳史 東北大学, 大学病院, 助教 (00554403)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 異種間胚盤胞補完法 / 子宮 / ベクター作製 / 異種代理母出産 / 再生臓器置換 / ゲノム編集 / 種選択性因子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、異種間胚盤胞補完法、エピゲノム編集技術および多能性幹細胞技術を融合し、ラットの子宮をマウス体内で作製することにより、動物種の壁を越える革新的な異種代理母出産技術を確立する。この過程で異種動物の子宮は宿主胎子と異種胎子のどちらを受け入れるのかという未知の疑問、すなわち宿主、子宮、胎盤、胎子の間で起こる様々なイベントを解析し、異種動物での「借り腹」の可能性を追求する。本研究計画では、これまで誰も挑戦してこなかった異種代理母出産技術の確立と産子育成の本質に迫る。得られる知見は多く、今後の食料生産に係わる畜産、野生動物、生殖補助医療、再生臓器移植医療などの研究領域の発展に資するものになる。
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研究実績の概要 |
近年、生殖工学に関する技術は著しく進歩したが、子宮を原因とする不妊症には妙手がなく、子宮を含めた再生臓器置換技術の開発が期待されている。本研究の目的は、マウス体内にラット由来の子宮を異種間胚盤胞補完法で作製し、この子宮を用いてラット産子を得る手法の開発である。すなわち、種の壁を越える異種代理母出産技術という研究開発により、母体と胎子の種選択性を決める機序を明らかにすることを目的とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度では、CRISPR/Cas9システムを導入したLhx1 KOマウス作製に関する実験を実施いた。まず、CRISPR/Cas9プラスミドをベクターに必要である領域をPCRにより増幅させ、In-Fusionクローニングと、Gatewayクローニング法のLR反応によってターゲティングベクターを作製した。ターゲティングベクターをエレクトロポーレーション法によりES細胞に導入し、G418薬剤耐性ES細胞を選抜した。相同組換え体はPCR法とサザンブロットハイブリ ダイゼーション法の2段階のスクリーニングによって同定した。現在、キメラマウスの作製を実施しており、同定されたES細胞をICR系統マウスの8細胞期胚にインジェクションし、偽妊娠マウスの子宮に移植している。
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今後の研究の推進方策 |
ゲノム編集を惹起した子宮欠損メチル化マウスを作製し、異種胚盤胞補完受容胚マウスを作製する。次に、樹立済のEGFP発現ラット由来雌ES細胞株を作製した子宮欠損マウスの胚盤胞へ注入する異種間胚盤胞補完法で、ラット由来子宮を持つマウスを作製する計画である。
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