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仏華厳経「寂滅道場会」の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K18622
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0101:思想、芸術およびその関連分野
研究機関武蔵野大学

研究代表者

朴 賢珍  武蔵野大学, その他部局等, 研究員 (40986006)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード仏華厳経 / Buddhavatamsaka / 寂滅道場会 / 菩提道場会 / 入法界品 / Gandavyuha / 大乗経典
研究開始時の研究の概要

〈大方広仏華厳経〉は、複数の単独経典を合輯編纂することによって形づくられた、いわゆる集成経典である。経全体のインド語テクストは未だに発見されておらず、漢訳二本とチベット語訳一本が全体像を伝えている。同経の初会「寂滅道場会」(古い漢訳では、第1章「世間浄眼品」と第2章「盧舍那仏品」)は、その内容の独自性や単行典籍として存在した痕跡のないことから、編纂の最後の段階で、全体を俯瞰する編集意図をもって作成、付加されたものと見なされている。
本研究は、「寂滅道場会」について、翻訳三本を比較検討し、その素材や構想について考察することによって、本会の編纂のメカニズムや発展過程を明かすことを目的とする。

研究実績の概要

当該年度は、(1)〈仏華厳経〉のチベット語訳の全体的な構成・体裁についての考察、(2)「寂滅道場会」のシノプシスおよび諸本対照表の作成、(3)「寂滅道場会」翻訳三本の対照テクストの作成およびチベット語訳の翻訳を行った。
(1)は、両漢訳の処・会・章の構成と体裁について検討したうえで、その成果にもとづいてチベット語訳にみられる構成・体裁上の特徴について考察したものである。
(2)のシノプシスについては、なるべく細かくセクションを分けることによって、翻訳三本における増広状況を示しつつ作成している。また、諸本対照表の作成には、両漢訳については大正蔵本を、チベット語訳については、デルゲ版、プダク写本、リタン版、ロンドン写本、北京版、トクパレス写本、ウランバートル写本の七種を用いて進めているが、このうち、両漢訳とチベット語訳三種のロケーションは、確認済である。
(3)の対照テクストを作成するにあたって、両漢訳は大正蔵本(SAT大正新脩大藏經テキストデータベース)を用い、チベット語訳は、デルゲ版の電子テキストをもとに画像データ(両方とも、rKTs等で公開されているもの)を照合しながら進めており、チベット語訳の全十章のうち、最も分量が多い第1章を含め、第3章まで完了した状態である。また、チベット語訳の翻訳については、韓国の華厳経の研究者たちと、定期的な研究会(週1回、オンライン;1月には対面で開催)を通じて意見を交わしながら進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

チベット語訳のロケーションやデルゲ版の電子テキストと画像データを照合・確認する研究補助員を確保できなかったため、諸本対照表や対照テクストの誤り等を再度確認することはできなかったが、ロケーションの確認やテキストの入力は、ほぼ予定通りに進行している。

今後の研究の推進方策

次年度は、(1)「寂滅道場会」の諸本対照表の作成、(2)翻訳三本の対照テクストの作成およびチベット語訳の翻訳を継続しながら、その成果にもとづいて、(3)翻訳三本の発展過程の解明、(4)本会の編纂過程についての考察を行う。(1)(2)については、チベット語訳のロケーションやデルゲ版の電子テキストと画像データを照合・確認する研究補助員を確保し、より効率的に作業を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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