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平安時代の辞書における漢字音と和訓についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K18670
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0102:文学、言語学およびその関連分野
研究機関茨城大学

研究代表者

鈴木 裕也  茨城大学, 教育学部, 助教 (00982711)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード古辞書 / 漢字音 / 和訓 / 倭名類聚抄 / 類聚名義抄
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、平安時代の日本人が漢字音と和訓をどのように考えていたかを明らかにすることである。平安時代の辞書であり、漢字音(漢音と呉音)と和訓の両者が豊富に載る『倭名類聚抄』と『類聚名義抄』を中心に考察する。
『倭名類聚抄』は「漢字音のみが載る項目」「和訓のみが載る項目」などに項目を分類して考察を行う。『類聚名義抄』は漢字音と和訓を継承する基準について考察を行う。両文献における漢字音と和訓の考察を比較し、両文献の結論で共通することが、本研究の目的を解決する手がかりになると考えられる。

研究実績の概要

本研究の目的は、平安時代の日本人が漢字音と和訓をどのように考えていたかを明らかにすることである。平安時代の辞書であり、漢字音(漢音と呉音)と和訓の両者が豊富に載る『倭名類聚抄』と『類聚名義抄』を中心に考察する。
本年度は論文「教材としての辞書」(『茨城の国語教育』第19号)において、辞書を教材として扱う際に留意すべき点を明らかにした。辞書の記述を絶対視せずに相対化することの重要性などを指摘し、辞書研究では辞書編纂者の編纂目的を明らかにすることが重要であると述べた。国語学の見地から、教育学の分野の問題を考察することで、分野を問わない広い視野を持つ研究を行うことができた。
また『倭名類聚抄』について、平安鎌倉時代の写本である真福寺本、高山寺本の漢字音と和訓の調査を終えることができた。現在は、真福寺本・高山寺本と、京本・大東急本の本文を比較し、漢字音や和訓の異同の調査を進めている。今後は真福寺本と高山寺本が残っていない部分の漢字音と和訓についての調査を、京本や大東急本などを用いて継続する予定である。『倭名類聚抄』は諸本が多く、現存する本で諸本の比較をしなければならないため、調査に多くの時間を費やした。
調査の過程で、『倭名類聚抄』や『類聚名義抄』の漢音注に切韻系韻書が関与することが分かってきた。尊経閣文庫に資料調査に赴く機会に恵まれ、東宮切韻の逸文が多く残る『和漢年号字抄』を閲覧することができた。今後は資料調査で得た知見をもとに、『倭名類聚抄』、『類聚名義抄』に関する研究を進展させ、論文の形で公表したいと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

『倭名類聚抄』について、平安鎌倉時代の写本である真福寺本、高山寺本の漢字音と和訓についての調査を進めることができた。漢音注や和訓注に関する興味深いデータを得ることができている。
また、論文「教材としての辞書」(『茨城の国語教育』第19号)において、辞書を教材として扱う際に留意すべき点を明らかにすることができた。
以上のように、おおむね順調に進展していると考えられる。

今後の研究の推進方策

現在は、『倭名類聚抄』真福寺本・高山寺本と、京本・大東急本の本文を比較し、漢字音や和訓の異同の調査を進めている。今後は真福寺本と高山寺本が残っていない部分の漢字音と和訓についての調査を、京本や大東急本などを用いて継続する予定である。
『類聚名義抄』は、『倭名類聚抄』の漢音注との関連や、原撰本から改編本へ至る和訓の継承についての調査を、引き続き進める予定である。
『倭名類聚抄』や『類聚名義抄』に関する調査をもとに、論文の形で成果を公表することを目指す。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 教材としての辞書2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木裕也
    • 雑誌名

      茨城の国語教育

      巻: 19 ページ: 1-13

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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