本研究は「季節性財の年次価格の標準的な計算方法においてバイアスは生じているか」という問いに答えることを目指す。 1年を通して価格の変動が小さい財であれば、平均値や加重平均、中央値といった、標準的な集計手法で計算した年次価格の間には差がない。 しかしながら、季節性変動がある財においては計算方法の違いによって集計した価格も変化する。 とりわけ標準的な集計手法のひとつである単価指数は財の同質性がなければ経済学的観点からは正当化されない。 本研究では経済学的アプローチに基づく価格指数を構築し、シンプルな集計手法においてどの程度バイアスが発生しているかを検証を行う。
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