• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

戦略的確率的選択行動の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K18791
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0107:経済学、経営学およびその関連分野
研究機関早稲田大学

研究代表者

原 和弘  早稲田大学, 商学学術院, 准教授 (10978852)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
キーワード戦略的意思決定 / 確率的選択 / 進化的に安定な戦略 / Random Choice / Mixed Strategy / Nash Equilibrium
研究開始時の研究の概要

本研究では、戦略的に確率的選択を行う意思決定者のモデルを構築し、モデルの特徴を明らかにすることにより戦略的選択行動として説明可能な確率的選択がどのようなものであるかを明らかにします。確率的選択は意思決定者が確率的に選択肢を選ぶ現象のことで、好みの確率的変化や認知の限界により合理的意思決定ができないとするいわゆる限定合理性による説明が主流です。しかしながら、近年では意図的に確率的選択を行う意思決定モデルが注目されており、本研究はそうした新しいアプローチに属すもので、特に戦略的選択行動という観点から確率的選択の説明を試みます。

研究実績の概要

戦略的確率的選択行動のモデルを複数考案し、その内の一つについて分析を行なった。
対象としてモデルは確率的選択を進化ゲームの解概念である進化的に安定な戦略(ESS)として説明するモデルである。このモデルを進化的に安定な選択行動(ESC)と呼ぶこととした。ESCに注目した理由は、応用範囲が広そうなことと確率的選択に進化的な視点を持ち込めると考えたからである。ESCの性質を明らかにするためにESCが選択行動のデータに課す制約条件を明らかにしようと試みた。全ての選択問題が観察可能かつ任意の選択肢が選ばれる確率が0より大きいという2つの追加的な仮定の下で、ESCを特徴付る制約条件を導出した。この条件は、選択行動のデータを用いてある手順で作られる任意の行列が半正定値行列となるのはそれが零行列の時に限るという条件である。
進化ゲーム理論では一つの種の分布がESSへと収束する様を動学的に考察するが、ESCにも同様の考察が有用と思われる。そこで分布がESSへと収束する様を記述するレプリケーターダイナミクスを意思決定理論的な観点から考察するという問題にも取り組み始めた。この問題では、与えられた進化の経路があるゲームのレプリケーターダイナミクスとして解釈できるための条件の導出に取り組み、いくつかの初歩的な結果が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

年度内にECSの完全な特徴付けの導出を目指したが、それには至っていない。
全ての選択問題が観察可能かつ任意の選択肢が選ばれる確率が0より大きいという2つの追加的な仮定の下で、ESCを特徴付る制約条件を導出したが、これら2つの仮定を取り除くのに難儀している。
また2つの仮定の下で導出した特徴づけの条件を満たさない例を見つけるのにも苦労しており、これらの理由で当初の予定よりも研究が遅れている。

今後の研究の推進方策

全ての選択問題が観察可能かつ任意の選択肢が選ばれる確率が0より大きいという2つの仮定に依存しないESCの特徴づけに取り組む。
またそれらの仮定を置いた場合の特徴づけの条件を満たさない例が存在するのかどうか明らかにする。
その上で既存の確率的選択のモデルがESCと見做せるのかを明らかにしていく。
またレプリケーターダイナミクスの意思決定論的な特徴づけを導出し、それを用いてESCの動学的な説明を試みる。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] FGV EPGE(ブラジル)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi